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記者が訪ねる かなざわの名刹 第23回 嗣法(しほう)山 伝心寺

公開:2013年5月2日

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 1247(宝治元)年、時の執権・北条時頼によって開基された。この年の夏から翌年春にかけて、宗祖・道元が説法をしたという記録も残っている。

 寺から東へ500m、海の公園手前にある「入定(にゅうじょう)塚」(江戸時代)とは密接なかかわりがある。この塚のあたりは野島と小柴とを結ぶ海岸通りだったが、海が荒れるたびに道が流されてしまっていた。これに心を痛め、立ち上がったのが、この寺の修行僧・伝海だった。自ら掘った穴に入り、7日間念仏を唱え続けたすえに入定(即身仏になること)。以後、道が流されることはなくなったという。のちに、住民たちの手で彼の功徳を称える塚がつくられ、現在まで受け継がれている。

 寺宝のひとつには、楠正成の持仏だったという毘沙門天像の縁起書も伝わる。横浜金沢七福神のうち、「毘沙門天」をまつっているのはこのためだ。

 40世の大澤憲明住職は、「山門をくぐればホッとできる。そんな雰囲気のお寺を保っていきたい」と話している。

【本尊】釈迦如来

【宗派】曹洞宗

【住所・電話】金沢区町屋町16の28 【電話】045・781・8820

(資料・金沢区仏教青年会

「かなざわ霊場めぐり」1994年)

いまなお残る「入定塚」
いまなお残る「入定塚」

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