6月1日に横濱金澤シティガイド協会の理事長に就任した 廣田 保さん 釜利谷西在住 73歳
ガイド活動は無上の喜び
○…「お願いされると嫌といえない。単なるお人よしです」と横濱金澤シティガイド協会の新理事長に就任した経緯を照れ臭そうに述べる。だが会員は「廣田さんだから出来ること。人望があるもの」と全幅の信頼を寄せる。神奈川県内には18のガイド協会があるが、会員数115人を誇る同会は最大規模。ウォーキングや講演会などを企画・運営し、昨年はのべ1万1千人の利用者があった。「発足して15年。個々に偏重しない、成熟した組織にしていきたい」と抱負を語る。
〇…富山県出身。仕事で、全国各地を転々としたことが、歴史や風土、その土地に住む人々に興味を持つきっかけだった。「特に沖縄。住んでもいいなとまで思った」。宮古島や久米島、竹富島、伊江島、渡嘉敷島などの離島を渡り歩き、人と話し歴史を知るにつれ、「もっと深く学びたい」という欲求が生まれた。しかし現役時代は仕事一筋。地域活動には縁遠かった。「そんな人にも地域にも繋がりのない私を家内が心配してね」。妻の勧めもあり2004年、同協会の会員になった。
〇…今では「第一線で人に関わることが無上の喜び」というほど、ガイド活動にやりがいを感じている。理事になってから事務的な作業が増え、ガイド業務が減ったと残念がるが、「一方で、商店街や大学生、行政との繋がりができ、活動の幅が広がったのは財産」と目線は常に協会の未来に向けられている。「参加者全員がマナーを守るよう善道に導くのがガイドの心得。地元に愛され信頼される団体に育てていきたい」と語る。
〇…「嫁いだ2人の娘と4人の孫が里帰りしてくれるのが楽しみなんです」とにっこり。孫が小さい時は歩いて動物園や鎌倉に連れていった。そんな時でも、自然と口をついて出るのは歴史の話。「つい独演会になっちゃう」と苦笑いする。「人生の最後に、地元の歴史をもっと深く勉強できたら」といまだ知識欲が衰えることはない。
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