安立寺(あんりゅうじ)(鈴木弘信住職・町屋町)は8月16日、100年以上の歴史があるとされる「海施餓鬼(うみせがき)」を行った。海難者や魚類の供養を目的に毎年開催されており、周辺住民や関係者ら約50人が参加した。
一行はそれぞれ行燈を持ち、行列を作って安立寺を出発。町屋商店街を抜け、シーサイドライン沿いを進み、金沢漁港に到着した。漁港に設置した会場で、安立寺の宗祖・日蓮上人が着岸したとされる野島海岸の方向に向かい祈念した。
安立寺の起源は鎌倉時代。もとは真言修験の高僧・悟明法印(ごみょうほういん)の庵室だった。「法華経」を広めるため下総から渡海してきた日蓮聖人が悟明に教えを説き、深く帰依したことが創建のきっかけとされている。
鈴木住職は「日蓮聖人が着岸し教えを説いたから、この寺がある。この行事にはお礼の意味も込められています」と話した。
例年は50個程度の灯篭(とうろう)を海に流す灯篭流しが行われるが、この日は風が強く中止となった。
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