重保の墓が地域文化財に 地元に守られた歴史評価
竹嵓山(ちくがんざん)禅林寺の境外墓地「伝畠山重保墓」(釜利谷南1の5)が11月15日、横浜市の登録地域文化財に登録された。
伝畠山重保墓は、鎌倉時代の武将・畠山重忠の子、重保の墓と伝えられ、子孫や地域住民を中心に守られてきた。史跡の中心になる安山岩製の五輪塔は、高さ107・5cm。歴史を知る上で重要であり、地域を伝承する象徴としてふさわしいと認められた。
「重保公は畠山六郎重保と言います。『六郎さん』と親しみをこめて呼ばれていたそうで、この辺りには六郎と名のつく公園や橋があります」と話すのは禅林寺29世・菊地茂雄住職。毎年、命日とされる6月22日には地域住民で墓の周りの草刈りをし、墓前祭が行われている。「10年以上前に子孫の方が始められ、90リットルのゴミ袋40個分の草を2人で刈ったと聞いています」と菊地住職。地域住民の希望で、掃除だけでなく住職一人で行ってきた墓前祭にも参加するようになったという。菊地住職は「地元の人が大事に守ってきたもの。重忠公、重保公とゆかりがある土地だということを知ってほしい。今に生きる人の命の大切さ、住んでいる場所への誇り―そんな思いにつながれば」と話していた。
金沢区の登録地域文化財は9件目。また横浜市指定文化財には「旧日本綿花横浜支店事務所棟一棟」(中区)、「鶴見川流域の廻り地蔵」(港北区、緑区、都筑区)、「下飯田の廻り地蔵」(泉区)、「元町貝塚」(中区)が指定された。
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