金沢八景西公園(仮称) 基本計画の策定へ 歴史と自然、一体的に保全を
横浜市環境創造局は金沢八景西公園(仮称)の基本計画についての意見交換会を12月16日、金沢公会堂で開催した。市は住民の意見をふまえ、今年度中に基本計画を策定し、2015年度から事業を進めていく予定だ。
横浜市は、京急線金沢八景駅西側の約0・52ヘクタールを特殊公園として整備することを計画している。横浜市認定歴史的建造物「木村家住宅主屋(旧円通寺客殿)」を周辺敷地の御伊勢山・権現山の自然と一体的・永年的に保存活用することを目指す。基本計画のテーマは「地域の歴史や自然を通して人々が集い、地域の魅力を継承、創造する場」。「歴史」「自然環境・景観」「地域のコミュニティ」の3つを整備方針の柱とし、基本計画の策定を進めている。
意見交換会が開かれたのは、10月に続いて2回目。事業計画の概要を説明するとともに、公園の利活用法についての意見を募った。参加者からは「海と山とが一体となった公園づくりを」「植栽は周辺の自然とマッチしたもので、未来につながる森にして欲しい」「地域とつながった市民の憩いの場に」などの意見が聞かれた。市はこうした意見を踏まえ、今年度中に計画を策定する予定だ。
旧円通寺客殿だった茅葺屋根の木村家住宅主屋は、江戸時代後期の建築と考えられている。同主屋は1996年度に歴史的価値の高い古民家として市認定歴史的建造物に認定。また御伊勢山・権現山の樹叢(天然記念物)が07年度に市文化財に、10年度に同山の一部が市特別緑地保全地域に指定された。市が公園の検討を始めたのは08年、「こうした歴史や自然を保全して欲しい」と土地所有者から要望書が、地域で活動する団体から陳情書が寄せられたことがきっかけだという。市担当者は「資源を一体的に保全し、地域にとっての憩いの場にできれば」と話している。
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