センバツ高校野球 横浜 2季連続で甲子園 敗北糧に頂点狙う
第86回選抜高校野球大会の出場32校が1月24日に決まり、横浜高校(能見台通)が2年ぶり15度目の切符を手にした。昨夏から2季連続の甲子園出場。選考材料となる昨秋の関東大会は当落線上のベスト8だったが、関東・東京代表6枠のうち最後の1枠を獲得した。
「夢のようです。喜んで出場させていただきます」――午後3時20分、選考委員会から出場決定を知らせる電話を受けると、葛蔵造校長(56)はグラウンドで待つ選手に吉報を届けた。
「いろいろな人の力でここまで来られた。結果を出すためにあらゆる努力をして恩返しを」と渡辺元智監督(69)が激励。小倉清一郎コーチ(69)の「出るからにはベスト4にいきたいね」という言葉に選手は一層姿勢を正した。
15校が出場した関東準々決勝では3―5で佐野日大(栃木)に惜敗。当確とされる4強入りを逃し、選手は複雑な心境を抱えトレーニングを積んできた。「1%の望みに懸けて練習してきたことは、間違っていなかった」と渡辺監督。「今年は能力があると思うんだよね」と噛みしめるように言う。昨夏に神奈川を制した主力8人が残るチーム。大舞台で味わった失敗や挫折、豊富な経験を生かし結果につなげたい考えだ。
昨夏のリベンジ誓う
「嬉しいけど逆に気が引き締まる」。昨年9月からチームをまとめる松崎健造主将(2年)の口調は冷静だが、その言葉の端々に闘志をみなぎらせる。「あんな無様な負け方はできない。出るからには優勝を狙う」
昨夏の甲子園では3回戦、前橋育英(群馬)に1―7で完敗。「自滅からの敗北」との分析通り細かいミスが目立った。バントミスやエラーをなくそうと、秋から練習で徹底。冬は個人のレベルアップに専念してきた。その個々の力を集結して挑むのが春だ。「チームがまとまれば勝てる」。連携を深める主将の務めは大きい。前日も主力を含む寮生20人を集め、げきを飛ばしたばかりだ。「今までいい形で練習してこられた。決まったら果たせなかった思いを果たそう」――。そんな新主将に、昨夏の主将・長谷川寛之君(3年)は「一番周りに声をかけていて、主将としての姿勢がいい」と熱い視線を送る。「個人の記録より、チームが一つになって戦うことが大事。頑張って」とエールを送った。
組み合わせ抽選会は3月14日(金)に行われ、大会は21日(祝)に阪神甲子園球場(兵庫県西宮市)で開幕する。
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