昨年6月、全日本マスターズパワーリフティング選手権大会66kg級で優勝した 高橋 雅之さん 金沢総合高校教諭 53歳
年齢を言い訳にしない
○…パワーリフティング歴25年超。全日本選手権大会を始め、数々の大舞台で優勝を果たしてきた。53歳の今でも、その力は健在だ。昨年6月に全日本マスターズ選手権大会66kg級で優勝。1月24日に行われた「新春横浜スポーツ人の集い」でも表彰された。「体中、満身創痍ですよ。でも、できなくなるまで、やり続けるんでしょうね」とにやっと笑う。
○…小学生の時から「体操着を着て登下校」するほどの体育好き。学生時代はサッカーに打ち込んだ。当時はマラドーナ選手の全盛期。低い身長でも華麗にプレーする姿に自身を重ねた。「マラドーナのような筋肉をつけようと思って。バーベルとの付き合いはそこから」。社会人になると、必然的に「1人でできるスポーツ」へと興味は移った。マラソンや自転車、そしてパワーリフティング。「1週間前にできなかったことが、できるようになる快感」に、はまった。
○…最初は自己流だったが、現在所属するクラブの会長らに出会い、とんとん拍子に記録が伸びた。やればやるだけ自分のものになっていく感覚が面白く、ますますトレーニングにのめり込んだ。「年越しそばを食べた後、学校へ行き、除夜の鐘を聞きながら練習したこともある」と苦笑い。「家族を始め、いろんなものを犠牲にしてきた。でも、夢中になれる面白いものに出会えたと思う」
○…金沢総合高校に赴任して7年。4年前には、パワーリフティング部を発足させた。毎年、日本選手権に出場する選手はいるが、入賞どまり。「3位以内でメダルを獲ることが目標」と選手を鼓舞する。現在部員は3年生を除き3人。練習には補助が必要なため、「個人競技だが、一人だけでは強くなれない」と話す。自身の今の課題は”体力の維持”。「能力の低下は感じるけど、年のせいにはできない」。これまで以上の努力を自分に課し、ストイックに記録を追い続ける。
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