5月25日に開かれる「瀬戸マルシェ」を主催する金沢研究会の代表 藤井 ひとみさん 六浦在住 20歳
持続性あるまちづくりを
○…「金沢区にシイタケ農家があるなんて」。その純粋な驚きが、5月25日に開催される「瀬戸マルシェ」の出発点だった。既存の地域資源を活用して何ができるのか――金沢で育ち、学ぶ学生として考え結実させた一つのカタチを「地元の魅力を新たに発見できる、きっかけになれば嬉しい」と話す。
○…小さい頃から手芸が好きで、「いつか地元でおしゃれなカフェ風の手芸店がしたい」という夢があった。だが年を重ね、店を出すことを現実的に考えると、「金沢区でおしゃれなお店が受け入れられるのだろうか」という疑問が。その答えを見つけたいと、街の景観そのものに関心を持つようになった。「いろいろ考えた結果、一つの店舗で考えるのではなく、『街全体のブランディング』という観点に行きあたったんです」。専門的に学びたいと「鈴木国吉ゼミ 金沢研究会」のある横浜市立大学に進学することを決めた。
○…大学1年生の夏休み、能登半島の地域ベンチャー留学に挑戦。「まちづくり会社」の社長の右腕として、働く日々は「衝撃と刺激に満ちていた」と振り返る。聞いたり読んだりしただけではイメージが湧きにくかった「採算の取れる事業ベースでまちづくりをする」ことの重要性を肌で感じた。「ボランティアでなく、賃金がある仕事として取り組めば、持続性が生まれ、もっとすごいサービスが出来るはず」とキラキラと輝く笑顔を見せる。
○…「知らない人に話しかけるのは苦手」というが、興味のあることに対して臆することはない。まちづくり活動に加え、ビッグバンド演奏、書道、旅など多彩な趣味にも手を抜かず取り組んできた。その結果、忙しさのあまり体を壊したことも。「『金沢愛』が深いと思われがちだけど、街自体が好きというより、(街を構成する)家族や友人がいる場所だから大切」。周りの人を幸せにするまちづくりを全力で模索する。
|
<PR>