横浜中学家入さん 将棋で初の関東制覇 プロ目指し一歩
横浜中学校1年の家入嶺馬(いえいりりょうま)さんが8月26日、「関東中学将棋個人戦」のA級に出場し優勝を果たした。 「優勝は初めて。嬉しかった」とはにかむ。小学6年から頭角を現し、その年に全国大会に出場。だがベスト16の壁を越えられなかった。優勝を狙って出場した関東大会は決勝戦、残り時間1分で依然劣勢だった。時間切れになったら負けという局面。「相手は穴熊を固めて攻めにくい状況だったが、なんとか攻めた」。見事粘り勝ちを収めた。
家入さんが父親の影響で将棋を始めたのは幼稚園のとき。「初めは詰将棋から。勝つ嬉しさに好きになった」。幼稚園児にして将棋倶楽部で基本を学び、間もなく地元横須賀市の道場に通うように。「楽しい」感覚がやる気に変わったのは、初段を取得した小学3年の時。「同じ初段でも強い人がたくさんいる。追いつきたかった」と話す。2年後にはプロ棋士を目指し、日本将棋連盟が開く研修会に入会。レベルの高い会員が集まる研修会では、1年ほど負け続けたが「今まで遊んでいた時間を将棋にあて勝てるようになった」。現在は将棋に触れる時間や対局を増やし、プロ棋士の試合や書籍を参考に勉強する日々だ。
夢はプロ棋士
「将棋は奥が深い。コンピュータすら勝てないほど」と魅力を話す。その将棋で生きていきたいと心に決めた。同校囲碁将棋部の宮田潔顧問は「(家入さんと)同学年以下のプロの卵は今4、5人しかいない。素質がある」と話す。同部でも、家入さんと良い勝負ができるのは高校2年の部長を始め、数えるほどだという。一方「プロは年間4人しかなれない。才能と努力、運も必要」とも。歩む道は厳しいが「努力して誰もが知るプロ棋士になりたい」と前を向いた。
|
<PR>
|
|
|
|
|
|