神奈川県全域・東京多摩地域の地域情報紙

  • search
  • LINE
  • MailBan
  • X
  • Facebook
  • RSS
金沢区・磯子区版 公開:2014年12月18日 エリアトップへ

夏山文庫が40周年 専業主婦ら運営

文化

公開:2014年12月18日

  • LINE
  • hatena
老若男女が利用する
老若男女が利用する

 夏山町内会が住民向けに図書を貸し出す「夏山文庫」が今年40周年を迎えた。宅地造成された夏山に移り住んできた住民が立ち上げ、現在も毎週土曜日、夏山町内会館で貸し出しが行われている。

 子どもが数人で昆虫図鑑をのぞきこむ横で、初老の男性が真剣に本を探す――ある土曜日の午後、夏山町内会館で見られた光景だ。

 会館内の一角に設置された本棚には、一般書が1231冊、児童書が188冊置かれている。「当初は各自が本棚と本を持ち寄って開催していた」と話すのは、設立メンバーの越智百合子さん。買い増しによって徐々に本の冊数を増やしていった。「新刊でも早く借りられることと、町内の方にとって近所にあることが魅力だと思う」と話す。

地域の交流の場

 運営は夏山町内会の「図書部会」が担う。メンバーは16人で、ほとんどが女性。約40年前に夏山に宅地造成が行われ、働き盛りの家族が引っ越してきた。その頃の専業主婦が今も中心だ。

 越智さんは「当時は近所に本屋は1件もなく、図書館も野毛町まで行かないとなかった。だから自分たちで作ろうとした」と振り返る。本の借り手は、いわゆる「団塊ジュニア世代」にあたる多くの子どもたちと、その母親。子ども向けには、毎週絵本の読み聞かせも実施してきた。「来た人とお友達になれたことが一番楽しかった」という。

 地域の交流の場としての機能が強いことから、1985年に町内会館が建て替えられた際に専用の本棚を設置。町内会からは現在も年20万円の予算が割り当てられ、年3回のペースで新しく本を購入している。

 さらに78年から01年までは、歴史小説家の永井路子さんや芥川賞作家の郷静子さんなど、年1回のペースで様々な作家を招き講演会を行った。また秋には「リサイクルブックフェア」を企画。古くなった蔵書や地域から募った古本を最大50円で販売し、計3万円ほど売り上げる。売り上げは本の購入に充てられる。

課題は「後継者」

 多かった子どもの利用も、少子化の影響で今は減少傾向。一方で利用が増えているのは、当時は仕事に打ち込み、現在定年退職した年配の男性だという。

 今後の運営の課題は「後継者」。図書部会の平均年齢は70代前半だ。メンバーのひとり、小島直美さんは「これからも夏山文庫を利用してもらえるよう、メンバーを増やして運営していければ」と話した。
 

夏山文庫メンバー
夏山文庫メンバー

本まぐろ直売所

4/26~5/6は休まず営業、毎月第2・4土日は特売日!

https://www.yokosuka-honmaguro.com/

<PR>

金沢区・磯子区版のトップニュース最新6

こどもホスピスへ理解を

設立の動き全国各地で

こどもホスピスへ理解を

4月25日

謝金、倍額に引き上げ

特別支援教育支援員

謝金、倍額に引き上げ

ニーズ発掘し、人員確保へ

4月25日

「食」のシェア空間が完成

磯子区洋光台

「食」のシェア空間が完成

飲食店開業など支援

4月18日

障害者診療「限界近い」

横浜市歯科保健医療センター

障害者診療「限界近い」

二次機関拡充求める声も

4月18日

ランドセルを海外へ寄付

金沢区PTA連絡協議会

ランドセルを海外へ寄付

15の小中学校から352個

4月11日

公園すべて禁煙へ

横浜市

公園すべて禁煙へ

条例改正目指し、来春から

4月11日

意見広告・議会報告政治の村

あっとほーむデスク

  • 4月25日0:00更新

  • 4月18日0:00更新

  • 4月11日0:00更新

金沢区・磯子区版のあっとほーむデスク一覧へ

イベント一覧へ

コラム一覧へ

金沢区・磯子区版のコラム一覧へ

バックナンバー最新号:2024年4月25日号

もっと見る

閉じる

お問い合わせ

外部リンク

Twitter

Facebook