神奈川県全域・東京多摩地域の地域情報紙

  • search
  • LINE
  • MailBan
  • X
  • Facebook
  • RSS

季節の花【4】「タンポポ」の競争 外来種の侵略で純国産種が減少 日本自然保護協会自然観察指導員金子昇(富岡西在住)

公開:2015年4月30日

  • LINE
  • hatena
シロバナタンポポ=写真上=とセイヨウタンポポ=同下
シロバナタンポポ=写真上=とセイヨウタンポポ=同下

 東京から九州の小学校へ転勤した教師が、子供たちにタンポポの絵を描かせたところ、どの子も白い花で描いていたので、「タンポポの花は白ではなく黄色だよ」と諭しました。すると子供らは「先生、目がおかしんじゃない?」と笑ったという話がありました。

 確かに戦前の関東周辺では、在来種・外来種問わずほとんどが黄色い花で、西日本では逆に白花が多く生育していました。今では市内でも稀に白い花(シロバナタンポポという別種)を見かけることがあります。

 街中で見られる種は外来種のセイヨウタンポポが多く、郊外へ出ると在来種のカントウタンポポが生育しています。花の外側の総苞片が反り返っているのが外来種で、反り返っていないのが在来種です。しかし最近はほとんどが両者の雑種で占めており、純粋な国産種及び外国産種が年々減少しています。

 昔からの在来種がしっかり生育できる環境であれば、いくら強靭な外来種でも太刀打ちはできないはずです。都市部の自然破壊により、外来種の生存場所が確保されてしまったのです。外来種の拡大は、人間による環境破壊された面積に比例しているとも言えます。見方を変えれば、外来種は自然が破壊された都市部で、懸命に在来種の代役を担っているともいえます。

■訂正=16日号掲載の本コラムに間違いがありました。正しくは「ニリンソウの総苞葉は無柄、イチリンソウは有柄」です。

金沢区・磯子区版のコラム最新6

「BUNTAI」で歴史刻む

Bリーグビーコル

「BUNTAI」で歴史刻む

選手らが駅で広報活動

3月28日

タイトルへ向け「我慢強く」

Bリーグビーコル

タイトルへ向け「我慢強く」

ダービーへ森井主将が意気込み

2月29日

沖縄で4選手が活躍

Bリーグビーコル

沖縄で4選手が活躍

河村・キングらがオールスター出場

1月25日

「金沢動物園に辰はいるの?」

「金沢動物園に辰はいるの?」

金沢動物園 干支コラム

1月1日

積極性でチームに波を

Bリーグビーコル

積極性でチームに波を

磯子区出身・キングがけん引

12月7日

5千人超の声援が力に

Bリーグビーコル

5千人超の声援が力に

地元出身・須藤が意気込み

11月9日

あっとほーむデスク

  • 4月18日0:00更新

  • 4月11日0:00更新

  • 4月4日0:00更新

金沢区・磯子区版のあっとほーむデスク一覧へ

イベント一覧へ

バックナンバー最新号:2024年4月19日号

もっと見る

閉じる

お問い合わせ

外部リンク

Twitter

Facebook