「福島県の贈答品を首都圏に広めよう」という思いから、現地団体「いわきの12人」が南部市場関連棟内(鳥浜町)に「福島いわきギフト店」をオープンした。福島県の名産が並ぶ同店は7月18日から開店しており、8月31日(月)までの期間限定で営業する。
「いわきの12人」は東日本大震災後の風評被害に負けまいと、現地の12人の個人事業主が中心となって立ち上がった。
同団体は震災の翌年から、関東圏を中心に50以上のイベントに出店し、物販を行ってきた。福島県の名産品の良さを発信することを目的に、南部市場では月に2回のペースで土曜市に参加してきた。
店頭には主に、現地の農家が作った桃をはじめ、事業主が作った味噌や醤油、練り物、酒、菓子類などのギフトセットのレプリカが並ぶ。ここで注文すれば、産地や現地のメーカーから直接、指定先に配送してくれる。
贈答用のほかに物販物も置いてあり、試飲・試食も可能だ。「まずは知ってもらうことが大事。一度食べてもらえれば、良さがわかってもらえるはず」と、小熊さんは話す。
「品質で選ばれたい」
「いわきの12人」がギフトショップを開いたのは今回が初。贈答品にこだわる理由を、同団体代表の小熊俊彦さんは「福島第一原発の事故による風評被害で、最も深刻だったのは贈答品だったから」と説明する。
かつて福島県民は地元産の贈答品を自慢して送っていたが、原発事故以来「送ると嫌がられるんじゃないか」と萎縮する雰囲気が現地にできてしまったという。「多くの人に買ってもらうことで、現地の人にも自信を持ってほしい」と話す。
また福島で商品の出荷を担当する猪狩啓輔さんは「これまで『被災地応援』という意味で買って下さる方が多かったが、今は味や技術を評価して選んで貰いたいという雰囲気がある」と現地生産者の様子を話す。「そのためにも、この活動を通して誤解を解いていきたい」
同店に関する問い合わせはバス・コーポレーション【電話】03・3230・0830(皆川さん)へ。
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