横浜創学館高校自転車競技部の野島理紗子さん(2年)が、8月15日と16日に静岡県で行われたJOCジュニアオリンピックカップ自転車競技大会のスプリント競技で優勝し、全国の頂点に立った。優勝の裏には、兄への憧れと「超えたい」という思いがあった。
スプリント競技に出場したのは、過去の大会で優秀な成績を収めた3人。予選ではそれぞれ約200mのタイムを計測し、上位2人が決勝に進出する。
「予選は1位で通過するつもりで臨んだ」と野島さん。予選は2位に0・491秒の差をつける13・714秒。自己ベスト記録で、1位突破した。
決勝は2人が200mの競争を3回行い、2戦先取した方が優勝となる。野島さんはこのレースを2連勝して、優勝を飾った。
自転車競技の魅力は「相手を追い抜く瞬間」と野島さんは話す。今回の決勝では2回戦いずれも、ゴールの直前で相手を抜きさった。「前に人がいると抜かしたい気持ちが大きくなる」と、負けず嫌いの性格を見せる。「無意識になるくらい全力で走ると、良いタイムが出る。そんな時は、走り終わった後も気持ちいい」と短距離競技の魅力を話す。
兄の記録目指して
始めたきっかけは中学3年の頃。自転車競技をしている高校生の兄に連れられ、寒川から江の島へのサイクリングを体験。遠いところまで行ったという達成感に満ち溢れた。「自分の足じゃ辛い距離でも、自転車なら連れて行ってもらえる。兄が熱中する理由がわかった」と話す。
高校に入学してからは、兄を追い抜くことを目標に練習を重ねた。一番上の兄の健太郎さんは5年前、横浜高校在学中にジュニアオリンピックカップで全国5位の結果を出している。「今回、兄にも褒められて嬉しかった」と笑顔だ。
この大会の成績は、世界大会を目指す日本自転車競技連盟の「強化指定選手」に選ばれる目安にもなる。「目標は世界で戦える選手。活躍して、応援してくれる家族に恩返ししたい」と意気込む。
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