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季節の花【13】 門松の袖隠し「クマザサ」 日本庭園に欠かせない 日本自然保護協会自然観察指導員 金子昇(富岡西在住)

公開:2016年1月7日

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白く縁取ったクマザサ=写真上=新芽のクマザサ=同下
白く縁取ったクマザサ=写真上=新芽のクマザサ=同下

 あけましておめでとうございます。

 正月に飾る「門松」の「竹」は、一般に3本組の竹を使いますが、時には袖隠しに笹の葉を添えることがあります。笹を使う場合には、白く縁取った「クマザサ」が適しています。白い縁取りのない葉は、直ぐに巻き込むのに対して、白く縁取った葉は、いつまでも巻きがない状態で、美しく保つことができるからです。

 クマザサは、春に新芽を出し、夏が終わるころまで白い縁がありません。10月以降寒くなると、葉縁に養水分を送る導管の発達が悪くなり、根からの水分の吸収が衰え、葉縁まで水分が届かず、白く枯れてきます。葉の温度を保つために、主脈から遠い縁や先端を切り捨てる手段を取るのです。

 別名「ヘリトリザサ」(縁取笹)といい、縁が白い隈(くま)になる、「隈笹」の意からその名がつきました。また、古代のクマザサは、「クマイザサ」(供米笹)といい、実がたくさんなると山の民は喜び、神からの贈り物として感謝し、神前に供えたとの説もあります。

 関西方面に自生していますが、関東で見られるのはほとんど移植されたものです。また、太平洋側の山地に生育する「ミヤコザサ」も、冬になると葉縁が白くなります。クマザサは両面とも無毛ですが、ミヤコザサは裏面に軟毛が、密生しているので区別できます。

 次回は1月21日号で「ビワ」です。
 

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