夏の富士を舞台に描かれる能「富士山」。5月7日(土)に行われる「称名寺薪能」で披露されるこの演目の「かくや姫」役に、14歳の阪本葉さんが抜擢された。唐の勅使に薬を渡し、天女の舞を舞うという役どころ。「静かに、だけどかくや姫なので少し元気に演じたい」と、自分ならではのかくや姫を目指す。
兄と同じ舞台へ
称名寺薪能で大役を務める兄の姿を見てきた。今回初めて、ツレとして称名寺の舞台を踏む。さらにその兄も前半にツレで出演。兄弟初共演となる。「同じところまで来た。嬉しい気持ち」とにっこり笑う。
3学年上の兄に付き添い、能楽師・櫻間右陣さんが稽古をつける「六浦こどもセミナー」(瀬戸)に見学に来ていた阪本さん。「一緒にやりたい」と参加をねだり、3歳から謡や仕舞を稽古してきた。初めて舞台で舞ったのは小学校5年生の時。「お囃子に合わせて舞うのが楽しかった。それから舞が好きになった」と話す。今では、師事する櫻間さんからお墨付きをもらうほどに成長した。
自宅に帰れば兄妹で練習することも。風呂上りの練習は欠かさない。「兄は謡が上手。目指すところ」と話すが「舞は教える方かな」と冗談めかす。今後も舞台に立てば体が自然と動き出すようになるまで、練習を重ねていく。「かくや姫になりきりたい。見ていて面白いと思ってもらえれば」と願いをこめた。
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