小泉初となる「寺子屋塾」を発案し、仲間と協力して推進した 寺木 好子さん 釜利谷東在住 62歳
”小泉の宝”と優しい町に
○…小泉(こずみ)町内会で初となる寺子屋。”町内のおじちゃんおばちゃん”が先生役だ。「地域には皆を応援している人がこんなにいるんだよと伝えたかった」とにっこり。例えば公園でぽつり、一人でいる子どもを見かけたら顔見知りであれば声をかけてあげられる。逆もまた然りだ。「将来を担う子どもにも、高齢者にも優しい町になれば」と願う。
○…岡山県出身。教育実習を機に教師を目指す。休み時間の度に寄り集まり、実習を終えても何度も自宅に顔を出す生徒。「人生これしかないと思った」と顔をほころばす。小学校教諭に採用され横浜へ。6校で教鞭をとった。「クラスの良い出来事を一人で抱えるのはもったいない」と父母に宛てた学級便りは年200通。「学校も親も子どもを応援するもの」。51歳で教壇を降りたが後悔は一つもない。「最高の仕事だった」
○…一生懸命ぶつかれば同じ力で返してくれる――子どもの素晴らしさをここに見る。テレビ番組で挑戦した41人42脚の50m走。「皆のためになるなら全力で応援する」と説いた。タイムの遅い生徒も走ること、成績を落とさないことが条件。すると生徒自ら練習日程やメニューを工夫。自身もとことん付き合った。「リーダーはまとめる口調が優しくなり、控えめな子は意見を言えるように」。本番ではベストも記録した。「どう子どもを伸ばすかが教師の役割」とほほ笑む。
○…民生委員を始めて町内に深く関わるように。災害に備えた声かけ訓練や、盆踊りでの抽選会…新たな発想で住み良い町を模索する。「喜んでもらうには」。町内の16人の仲間に問うて意見を活発にするのは教師の経験があってこそ。だが「私の力ではない。適材適所で地域に尽くす皆の力があるから実現できる」と強調。「16人が小泉の宝」と心から感謝する。力の源は喜ぶ人の顔。「文化祭の充実感を今味わっているみたい。生きがい」と笑顔。力の限り仲間と共に走り続ける。
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