10月15日・16日に熊本県熊本市で開催された第2回全国豆腐品評会で、「とうふの泰平屋」(六浦東)の「あにき」が絹ごし豆腐の部で銀賞 全農賞に輝いた。神奈川県出場店舗で唯一の受賞。
地方予選を含め、この品評会に参加したのは299社・671点。全国大会では、予選を勝ち抜いた108種類の豆腐が並んだ。審査方法は審査員31人が名前を伏せた豆腐を試食し、味・食感・香り。外観の四項目で採点した。
今回、神奈川県から出場したのは「とうふの泰平屋」を含む2店舗のみ。同店の2代目、佐藤雅彦さん(55)は、試食会で複数の同業者に「旨いね」と声をかけられ、手ごたえを感じたという。「特に知らない人がお世辞抜きに褒めてくれたのが嬉しかった」と振り返る。
関東予選は7位、本部予選で3位となり全国にコマを進めた同店。大会を主催した全国豆腐連合会の担当者は「予選では惜敗したが、不屈の想いが受賞につながったのでは」と評価した。神奈川や横浜の勉強会で仲間と研さんを積んできた佐藤さん。「一人で受賞したわけではない。自分のより美味しいなと思う豆腐は、近場にもある。(受賞で)横浜のレベルの高さを証明できてよかった」と話した。
厳選素材で納得の味に
大豆の風味と甘み、そしてやわらかさに特長のある「あにき」(300円・税込)は、兵庫県の在来種の大豆「夢さよう」を使用。にがりは越前で塩を手作りする業者から取り寄せる。「いい素材じゃないと美味しくできるわけがない」と、様々な大豆を試し、自身が「美味しい」と思う味にたどりついた。「塩やオリーブオイルだけでも旨い。豆腐本来の味を楽しんで」
商品名の由来は元阪神タイガースの金本知憲さんの愛称から。「あにき」を作り始めた約10年前、現役選手として連続出場記録を更新し活躍する姿をみて、名前をつけた。この豆腐を毎日食べて元気になって欲しいと願いを込めたという。
仕込みから出来上がりまで約3時間かかる「あにき」は、1日に36丁しか作れない。それでも「消費者に美味しい豆腐を」という思いで作り続ける。「これからも、良いものを作ることだけ」との職人道を話した。
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