磯子区や港南区などのタクシー会社4社で構成する「横浜無線グループ」(小椋健生代表)は、大明交通(磯子区磯子1の4の88)内に無料託児所を11月以降にオープンさせる。女性が働きやすい環境を整え、ドライバーを確保することが狙い。市内のタクシー会社に託児所を設置するのは初の取り組みだという。
神奈川県タクシー協会によると、協会に加盟する横浜市内の74社で託児所を設置している企業はなく、県内でも2社のみで、同協会担当者は「珍しい取り組みでは」と説明する。
「イメージ変えたい」
「これまで、タクシー会社は男性が働く職場というイメージがついている。それを変えたかった。そのために、小さいお子さんを育てている母親が働きやすい職場にするにはどうしたらいいかと考えた」。小椋代表は託児所設置に至った思いをこう話す。社会的に課題となっている待機児童問題に民間として取り組み、若い女性を含めた人材を確保したい考えだ。
進む高齢化に対応
(一財)神奈川タクシーセンターの統計では、京浜地区(横浜、川崎、横須賀、三浦)の平均ドライバー年齢は60・8歳(8月末現在)で年々高くなっている。大明交通も同様で、平均年齢は約63歳。65歳以上が約6割を占めており、高齢化が進んでいる。
京浜地区の法人運転者証交付数は約1万3千人。うち女性は332人で増加傾向にあるといい、同社では女性が働く環境を整えることで、進む高齢化にも対応していきたいとしている。
一般の受入れも検討
託児所「オリーブ保育園」は、11月以降に開所予定。保育士が常駐し、1日の定員は0〜3歳児を中心に11人を想定。母親が安心して子どもを預けられ、子どもものびのびと過ごせる園を目指す。同社に勤務する人は無料で利用でき、給食、おむつも支給。社内に併設するため、昼食を一緒に取ることもできる。
また、一般の受入れも有料で検討している。「社会貢献の一環としても設置した。空きがある場合は、一般の方の利用も検討していきたい」と小椋代表は話す。
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