著・竹中直人 角川書店(のち「直人の素敵な小箱」と改題し文庫化) 物語でめぐるわが街 文・協力/金沢図書館『月夜の蟹』
独特の個性で俳優として人気があり、また映画監督としても高く評価されている、竹中直人さんは金沢区富岡の出身。関東学院六浦中学校・同高等学校を卒業されています。
本書は竹中さんのエッセイです。執筆当時の日常のことのほか、子どもの頃のことや同窓会などのことも書かれていて、これらは金沢区が舞台となっています。
自転車を買ってもらって山道をのぼり富岡海岸を見下ろして神社の広場で走り回ったこと。台風で休校になった日、当時は海水浴場として有名だった富岡海岸で、吹きすさぶ風雨の中ボートで海へ出たこと。26年ぶりの同窓会のため京浜急行で金沢区へ、懐かしい友との再会、初めてスパゲッティナポリタンを食べた金沢八景のレストランのこと、中学時代に出したラブレターのこと。中学生の夏休み、上大岡のフトン店での初めてのアルバイトでもらった給料を手に逗子駅へ行き、友達と遊ぼうと思ったのに給料袋をなくしてしまったことなど…。今も変わらない明るく元気なキャラクターの「竹中少年」の姿が想像できます。
「12月には讃美歌だ!」という部分には、さすが関東学院の卒業生、と思わされます。
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