金沢区・磯子区版

かなざわ草花の詩の記事一覧

  • 乾燥・強光・高温の「3K」に強い

    季節の花【9】 名月と「ススキ」

    乾燥・強光・高温の「3K」に強い

    日本自然保護協会自然観察指導員 金子昇(富岡西在住)

     陰暦8月15日は中秋の名月で、古くからお月見にススキと団子を供える風習があります。「芋名月」ともいい、本来は団子ではなく、サトイモを供えた農作物の収...(続きを読む)

  • 赤と青の可愛いお人形

    区内の名木古木【4】 称名寺の「イヌマキ」

    赤と青の可愛いお人形

    日本自然保護協会自然観察指導員 金子昇(富岡西在住)

     「村雨の露もまだひぬ真木の葉に 霧たちのぼる秋の夕暮」(百人一首)  真木(まき)とは「イヌマキ」のことで、現在では「...(続きを読む)

  • 万葉集では「思い草」

    季節の花【8】 「ナンバンギセル」

    万葉集では「思い草」

    日本自然保護協会自然観察指導員 金子昇(富岡西在住)

     「道の辺の尾花が下(もと)の思い草 今さらになぞ物か思はむ」(万葉集)――道端の尾花(ススキ)の下の陰にある思い草のように、あなただけを思っているの...(続きを読む)

  • オリーブと間違えた平賀源内

    街路樹【3】 「ホルトノキ」

    オリーブと間違えた平賀源内

    日本自然保護協会自然観察指導員金子昇(富岡西在住)

     「ホルトノキ」は関東沿岸部から沖縄、東南アジアにかけて生育する熱帯・亜熱帯性の常緑高木です。温暖な金沢区では富岡東、並木、幸浦、福浦などで街路樹とし...(続きを読む)

  • 因幡の白兎に使われた蒲穂

    季節の花【7】 蒲焼きと「ガマ」

    因幡の白兎に使われた蒲穂

    日本自然保護協会自然観察指導員金子昇(富岡西在住)

     古事記の「因幡(いなば)の白兎(しろうさぎ)」は日本昔話でも有名です。  ワニ(諸説あり)に毛皮をはぎ取られた兎に、大...(続きを読む)

  • 50℃の温度でも平然と

    季節の花【6】 畑の雑草「スベリヒユ」

    50℃の温度でも平然と

    日本自然保護協会自然観察指導員金子昇(富岡西在住)

     スベリヒユは日当たりのよい道端や畑、石垣等に普通に見られる草で、由来は果実の味がヒユに似て、茎葉に粘性があり、食べるとぬめりがあるためです。またマツ...(続きを読む)

  • 金沢の海には松が似合う

    区内の名木古木【3】 龍華寺の「クロマツ」

    金沢の海には松が似合う

    日本自然保護協会自然観察指導員金子昇(富岡西在住)

     金沢区内の沿岸には「クロマツ」が多く生育しており、歌川広重の「金沢八景」にもクロマツが描かれています。名木古木のクロマツは龍華寺(2株)と旧円通寺で...(続きを読む)

  • 妻の名をつけた学名

    季節の花【7】 梅雨の花「アジサイ」

    妻の名をつけた学名

    日本自然保護協会自然観察指導員金子昇(富岡西在住)

     梅雨に濡れたアジサイは、みずみずしく美しいものです。「紫陽花」「八仙花」「紫繍毬」等の漢字で表すことがあり、中国原産のように思われますが、れっきとし...(続きを読む)

  • 水中の女神「スイレン」

    涼しさを呼ぶ夏の花

    水中の女神「スイレン」

    日本自然保護協会自然観察指導員 金子昇(富岡西在住)

     最終回は水中の女神「スイレン」を取り上げました。スイレンといえばモネの名画を思い浮かべる人も多いと思います。夏、池の水面に浮かぶ純白の大きい花を見る...(続きを読む)

  • 「ネジバナ」は右、左どっち巻き?

    可愛さの中に恐ろしさが潜む

    「ネジバナ」は右、左どっち巻き?

    日本自然保護協会自然観察指導員 金子昇(富岡西在住)

     日当たりのよい草原に、ピンク色の「ネジバナ」が咲いています。ネジバナは名前のごとく、花が茎にらせん状に咲くラン科の仲間で、別名「モジズリ」といい、英名では「婦...(続きを読む)

  • 藤原定家の伝説「テイカカズラ」

    神話に髪飾りで登場

    藤原定家の伝説「テイカカズラ」

    日本自然保護協会自然観察指導員 金子昇(富岡西在住)

     「深山には霰ふるらし外山なる まさきの葛(かずら)色付けにけり」(古今集) 古事記の中に、天照大神が岩戸に隠れた時、天鈿女命(あめのう...(続きを読む)

  • 北米に新天地「スイカズラ」

    唐草模様の原形の蔓

    北米に新天地「スイカズラ」

    日本自然保護協会自然観察指導員 金子昇(富岡西在住)

     初夏、山林の茂みを蔓で被っている「スイカズラ」の美しい花を見つけることができます。開花時の花は純白色ですが、数日経つと黄色に変色するので、「金銀花」の別名があ...(続きを読む)

  • 四つ葉は幸福「シロツメクサ」

    発泡スチロールの代用に利用

    四つ葉は幸福「シロツメクサ」

    日本自然保護協会自然観察指導員 金子昇(富岡西在住)

     子どもの頃、「シロツメクサ」(クローバー)の花を集めて花輪を作ったり、幸せを呼ぶと言われる「四つ葉のクローバー」を夢中になって探したりした経験は誰もが持ってい...(続きを読む)

  • ホトトギスと仲が良い「ウツギ」

    万葉歌人も愛した花

    ホトトギスと仲が良い「ウツギ」

    日本自然保護協会自然観察指導員金子昇(富岡西在住)

     「卯の花の垣根は夏の入口」「卯の花が咲いたぞ耳の穴を掘れ」(江戸川柳) 昔から卯の花(ウツギ)が咲き出すと、ホトトギスが南からやってく...(続きを読む)

  • 恐ろしい別名を持つ「キランソウ」

    薬効が大きい万能薬

    恐ろしい別名を持つ「キランソウ」

    日本自然保護協会自然観察指導員 金子昇(富岡西在住)

     日当たりのよい野原や土手などに可愛い紫色の小さな花、「キランソウ」が地面にへばり付いて咲いています。「キ」は紫の古語、「ラン」は藍色のことで、花の「紫藍色」が...(続きを読む)

  • 馬が食べると酔う木「アセビ」

    日本最古の造園植物

    馬が食べると酔う木「アセビ」

    日本自然保護協会自然観察指導員金子昇(富岡西在住)

     アセビは公園や庭木によく植えられる常緑低木で、花は壺状をした可愛い花冠を鈴なりに咲かせます。よく見ると、5弁の花冠の先がくびれて、下向きに反り返っています。こ...(続きを読む)

  • 種はアリが運ぶ「タチツボスミレ」

    子どもの遊び「相撲取草」

    種はアリが運ぶ「タチツボスミレ」

    日本自然保護協会自然観察指導員 金子昇(富岡西在住)

     「山路来て 何やらゆかし すみれ草」(松尾芭蕉) 春の日差しを受けて、淡紫色の可憐な花を咲かせる「タチツボスミレ」は、誰もが知っている...(続きを読む)

  • 「ウメ」は蕾より香りあり

    春告草、初花草の名を持つ

    「ウメ」は蕾より香りあり

    日本自然保護協会自然観察指導員 金子昇(富岡西在住)

     ウメの花が香る早春、心もウキウキしてくるシーズンの到来です。ウメは古い時代に中国より花とその文化(庭に梅を植えて早春の香りを楽しむ風習)が伝わってき...(続きを読む)

  • 青い目の人形「オオイヌノフグリ」

    聖女ベロニカの名を持つ

    青い目の人形「オオイヌノフグリ」

    日本自然保護協会自然観察指導員金子昇(富岡西在住)

     「いぬふぐり 星の瞬く 如くなり」(高浜虚子)  暖かな日差しを受け、土手や路傍で早くも可憐な「オオイヌノフグリ」の花...(続きを読む)

  • 北の方向を示す「コブシ」

    春を告げる原始の花

    北の方向を示す「コブシ」

    日本自然保護協会自然観察指導員金子昇(富岡西在住)

     「白樺青空南風 コブシ咲くあの丘 北国のああ北国の春」。千昌夫の「北国の春」の歌詞です。北国というと、東北・北海道方面を思い浮かべがちですが、作詞者...(続きを読む)

  • 美肌をつくる「ハコベ」

    春の七草の代表格

    美肌をつくる「ハコベ」

    日本自然保護協会自然観察指導員 金子昇(富岡西在住)

     「君がため 春の野に出でて 若葉摘む 我が衣手に 雪は降りつつ」(百人一首)。春の七草摘みの様子を詠った恋歌で、摘んだ若葉は1月7日の「七草粥」に使われます。...(続きを読む)

  • 夫婦和合をあらわす「ウラジロ」

    共に白髪が生えるまで

    夫婦和合をあらわす「ウラジロ」

    日本自然保護協会自然観察指導員金子昇(富岡西在住)

     今回は正月の飾りに用いられる植物の一つ「ウラジロ」を取り上げます。ウラジロは暖地の明るく開けた斜面等に多く群生するシダ植物です。昔はシダといえば「ウ...(続きを読む)

  • 年末年始に飾る「ユズリハ」

    和名「譲り葉」、中国名「交譲葉」

    年末年始に飾る「ユズリハ」

    日本自然保護協会自然観察指導員金子昇(富岡西在住)

     公園や庭によく植えられているユズリハには、暖かい山地の「ユズリハ」と海岸沿いの「ヒメユズリハ」があります。違いは葉の長さで、ユズリハは15cm以上、...(続きを読む)

  • 円熟するほど頭を下げる「ヤツデ」

    奇数出葉なのに「八つ手」とは

    円熟するほど頭を下げる「ヤツデ」

    日本自然保護協会自然観察指導員金子昇(富岡西在住)

     冬を迎えると、花をつける草木が少なくなりますが、この時期を彩る樹木の一つに「ヤツデ」があります。公園や庭によく植えられ、香りのある白い花をたくさんつ...(続きを読む)

  • 枕草子にも登場する「ナツヅタ」

    小さな紅葉を楽しむ

    枕草子にも登場する「ナツヅタ」

    日本自然保護協会自然観察指導員 金子昇(富岡西在住)

     紅葉の季節となりました。紅葉は大きな樹木だけではなく、低木類、蔓(つる)植物、草本類でも見ることができます。その一つに、石垣や樹木等に絡む「ナツヅタ...(続きを読む)

  • 団子栗が「ドングリ」に

    ドングリの背比べの意味

    団子栗が「ドングリ」に

    日本自然保護協会自然観察指導員金子昇(富岡西在住)

     秋も後半になると、野山にはいろいろなドングリが落ちています。今回はその「ドングリ当てクイズ」。写真のA〜Dは、マテバシイ、コナラ、シラカシ、スダジイ...(続きを読む)

  • ラグビーボール状の「エゴノキ」

    果実は石けんの代用

    ラグビーボール状の「エゴノキ」

    日本自然保護協会自然観察指導員金子昇(富岡西在住)

     秋、区内の日当たりのよい林縁や公園で、枝から下がっている楕円状をした灰白色のエゴノキの実を目にすることがあります。エゴノキは、初夏に長い花柄を持った...(続きを読む)

  • 「セイタカアワダチソウ」

    花粉症で冤罪(えんざい)になった

    「セイタカアワダチソウ」

    日本自然保護協会自然観察指導員金子昇(富岡西在住)

     近年、北アメリカから移入されて来たアメリカシロヒトリ・アメリカザリガニ・セイタカアワダチソウは、外来種のワースト3にあげられるほど、日本人に嫌われています。し...(続きを読む)

  • 匂いはくさいが食用「クサギ」

    ツートンカラーの花

    匂いはくさいが食用「クサギ」

    日本自然保護協会自然観察指導員金子昇(富岡西在住)

     クサギは山林の縁や道路脇で見られる落葉低木で、非常に生活力が強く、石垣のような過酷な環境でも、種子から芽生えて成長します。若い茎や葉からは不快な匂い...(続きを読む)

  • 「ゲンノショウコ」富士川の戦い

    煎じて飲めば現に証拠

    「ゲンノショウコ」富士川の戦い

    日本自然保護協会自然観察指導員金子昇(富岡西在住)

     ゲンノショウコは古くから、全草干したものを、下痢止めとして利用されて来た民間の薬草として有名です。下痢の時、ひとたび飲めばピタリと止まると言われ、ま...(続きを読む)

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