金沢区制70周年記念連載 「地元の歴史 振り返る」第9回 金沢八名木と金沢四石 文/NPO法人横濱金澤シティガイド協会本コラムでは2018年に金沢区が区制70周年を迎えるにあたり、シティガイド協会の協力を得て、地元の歴史を振り返る
江戸時代の始め金沢八景が有名になり訪れる人も多くなると金沢八名木や金沢四石が観光名物として花を添えた。
金沢八名木は、青葉の楓・西湖梅・黒梅・桜梅・文殊桜・普賢象桜・蛇混柏(じゃびゃくしん)・雀が浦の一本松を言うのが一般的だ。始めの六名木は称名寺の境内にあったが、長い年月で青葉の楓が若木に受け継がれている以外すべて絶えてなくなった。瀬戸神社の蛇混柏は延宝八年(一六八〇)の大風で倒れたが、腐食せず今も名木の面影を伝えている。雀が浦は現在の横浜創学館高校付近で、岩上に美しい姿の一本松だったようだ。雀が浦一帯は埋め立てられ跡形もなくなった。この八番目の名木は君が崎の一つ松や能見堂の筆捨松が当てられることもあった。
金沢四石は、美女石・姥石・福石・飛石である。美女石と姥石は称名寺境内の阿字ヶ池にあったが現在は美女石のみである。お姫様が散歩中池に落ち、助けようとした姥も溺れ二つの石になったという伝説がある。琵琶島神社参道入口にある福石は源頼朝が瀬戸神社に祈願の際、平潟湾でみそぎをした時に衣服をこの石に掛けたといわれ服石とも言う。ここで物を拾うと福を得る言い伝えもある。飛石は、金沢八景駅近くの金龍禅院の裏庭にあり、伊豆の三島明神が飛んできて、この石の上に舞い降りた伝説がある。
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