金沢区の住宅街にある一軒家を開放した「釜利谷ふれあいカフェ」(釜利谷東7の14の14/【携帯電話】080・5901・8967)が9月にオープンした。高齢者や障害者、子育て中の母親、子どもらといった多世代が交流し、食事を楽しめる場づくりを目指す。
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自宅の1階を格安で提供したのは、今年4月に夫を亡くした黒川藤子さん(71)。娘と2人暮らしをするには家が広すぎると感じ、「地域の皆さんのお役にたつような活用方法はないかと考えていた」と話す。そんな折、金沢文庫で飲食店を営んでいた佐藤教子さん(68)が店を閉めることを知る。その店の常連でもあった黒川さんは、早速「ウチの1階でやってみませんか」と持ちかけた。
かねてから、仲間と得意料理を出しあうコミュニティサロンのような場所を開きたいと思っていた佐藤さん。金沢区役所から「茶の間」支援事業の助成を受け、開店まで、とんとん拍子に話が進んだ。
同世代 働く場にも
料理を提供するのは佐藤さんを中心とした40人以上のボランティアだ。知り合いらに声をかけ、輪が広がっていった。黒川さんもスタッフとして店に立つ。「いつまでも、落ち込んでいられない」。佐藤さんは「同世代が、まだまだ働けるところを見せたい」とにっこり。人々に働く場所を提供することで、生きがいにつながればと願う。
釜利谷ふれあいカフェの玄関を開けると、地域住民が手作りした商品が出迎えてくれる。8畳と6畳の部屋をつなげた店内は、高い天井と緑豊かな庭を見渡せるガラス張りで、開放感がありつつ、落ち着いた雰囲気になっている。
ランチは日替わりで600円。「一人暮らしだと栄養が偏りがち。体にやさしい野菜中心の食事を心がけている」と佐藤さん。また、弁当の販売や配達、送迎も行っている。営業時間は午前8時30分から午後5時まで(11月から午前11時〜)。要予約で夜の宴会(5時から9時)も受け付けている。そのほか、ヨガや親子ズンバ、茶道などの500円ワンコイン講座も開催。今後はサロンコンサートなどの催しも予定している。
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