9月4日付で金沢警察署長に就任した 宮崎 哲也さん 金沢警察署勤務 55歳
忠恕をもって職務に
○…38年の警察官人生で初の署長に就任した。最初の金沢署員へのあいさつでは「自分の両親や子ども、家族が警察署に来た時の対応を市民にもしてほしい」と話した。「家族が被害に遭って相談に来たら、今まで以上に親切、丁寧に接すると思う。そのような姿勢で仕事に取り組んでほしい」。市民目線の思いやりを持った職務を自身も行っていくつもりだ。
○…保土ケ谷区出身。中学生の時に街中で見かけたお巡りさんの制服姿に憧れ18歳で警察官の道に進んだ。初めての配属は母校がある旭警察署。以来これまで機動隊や警察署、本部など20以上の部署に就いた。その中でも忘れられないのが第二機動隊での勤務。24歳の時に発生した横浜市内の銀行での立てこもり事件では、装備品で身を包み、バスの中で突入の瞬間を待っていた。「正直、命の危険も考えた」と振り返り、いざという時には危険を顧みず市民を守らないといけないとの思いを、身を持って経験した。
○…緊張感を持ち続ける職務の中で、リフレッシュ法は大山や金時山などへの軽登山。「最近は行けてないんですが」とはにかむが、辛い思いをして山を登り切った時の達成感はやっぱりいい」と笑顔を見せる。テレビで時代劇を見ることも、張りつめた緊張感から解放されるひと時だ。「最近は鬼平犯科帳をずっと観てましたね」。休日をリラックスして過ごし、新たな気持ちで仕事に邁進する。
○…警察学校の教官から教えられた、思いやりを意味する「忠恕(ちゅうじょ)」を常に胸に持ち続け職務にあたってきた。署長としてもこれは決して忘れない。中学生の時になりたいと思った仕事に就けていることに、これ以上にない幸せと喜びを感じている。「街の方々の支援を得ながら安心、安全の街づくりを担っていきたい」。署長として、歴史ある、自然が充実している金沢区の街を、思いやりを持って守っていく。
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