12月3日にデビュー10周年記念コンサートを磯子公会堂で開く モナオさん 港南区在住
歌で、だれかのお役に
○…デビュー以来、「様々な世代に愛される歌手」を目指して歌い続けてきた。エフエム戸塚のDJなど活動の幅を広げながら、子どもから高齢者まで幅広い世代のファンを着実に獲得。そして10周年を記念したコンサートを磯子公会堂で開く。「感謝の気持ちが大きい。心のこもった歌を、一人ひとりに届けたい」と意気込む。
○…子どもの頃からテレビやラジオの歌番組が大好きだった。いつからか芽生えたのが「歌手」という夢。高校時代にはオーディションを受けたこともあった。親の反対などで一旦は諦めたが、それでも芸能関係に関わりたいと、大学卒業後は雑誌編集の会社に就職した。しかし芸能人への取材を繰り返す日々の中で膨らんだのは、一度忘れたはずの夢。「30歳までにチャンスがなければ諦めよう」と、歌手への道に臨んだ。
○…30歳を迎えるも、ついに芽が出ることがなかった。夢を諦め、テニススクールに再就職。コーチとして子どもを教えた。転機は「スクール主催のイベントで歌ってみろ」という上司の言葉だった。高齢者施設の入所者らが集まるなかで歌うと、反応がとても良かった。それから、施設を巡って歌う慰問活動を始めた。「歌でだれかの役に立てることを知った。それまではカラオケ大会で勝つことばかり考えていたんだけど」と苦笑する。以来、コンクールでも評価されるようになり、2006年に念願の歌手デビューを果たした。慰問は今も続けている。
○…今年3月に、突如、胸の苦しさと吐き気に襲われ、緊急搬送された。病名は「心筋梗塞」。親には「最期になるかもしれない」とも告げられたという。幸いにも一命を取り留め、今はゆっくりと走れるほどに回復。「まだまだ、歌で人のお役に立ちなさい」――そんな天の啓示を与えられたように感じたという。「いろんな人に自分の歌が届くよう、無理せず、もっと活躍したい」と前を見据える。
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