県はこのほど、今夏に殺傷事件があった知的障害者施設「津久井やまゆり園」=相模原市=を港南区芹が谷の知的障害児施設「県立ひばりが丘学園」に仮移転させる計画を明らかにした。「やまゆり園」が建て替え工事を行う期間中の措置で、11月に公表した2016年度11月補正予算案に整備改修費を盛り込んだ。
移転先となる「ひばりが丘学園」は1949年に東日本で初めての公立知的障害者施設として開設。社会のニーズに応じて障害児とその家族を支援し、現在は約40人が利用する。同所は県の拠点構想の中で、来春、青葉区の中里学園と機能を統合し、児童自立支援拠点として平塚市内へ移転する計画が決まっている。移転後は施設を閉鎖するとしていたが、跡地の利用方法は決まっていなかった。
県の補正予算案によると、設備改修工事費は1億1000万円。部屋や設備などの改修工事を来年1月から3月まで行い、4月からの入居開始を目指す。やまゆり園入居者のほか、事件後に別の施設に移った人も一緒に移る計画。6月までに約100人が入居する。仮移転は「やまゆり園」の建て替え工事が終了する2020年度までの4年間を見込んでいる。
県はやまゆり園の事件を踏まえ、社会福祉施設の安全管理体制などに補正予算案として2億2863万円を計上した。県立と民間の障害者福祉施設、児童福祉施設にガラスの防犯フィルムの貼付け、画像センサー付き防犯カメラやブザーの導入などを図る。また、女性保護施設、生活保護施設それぞれ1施設に防犯フィルムの貼付け、フェンスの設置などを行うとしている。
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