ひまわりの郷で写真展を開催する「野庭写楽会」の会長 左氏(さし)靖夫(やすお)さん 野庭町在住 75歳
飽くなき思いでシャッターを
○…算術は答えが1つだけど、カメラは違う。その人らしさが表現されるものだから上手、下手ではない―。野庭地域ケアプラザを拠点に活動する写真愛好家の集まり「野庭写楽会」で会長を務めて8年目。5月6日からはひまわりの郷で10回目の写真展を開催し、メンバー12人計55点の作品を出展する。
○…カメラを撮り始めたのは20代の頃。一人旅をする中で「風景を記録に残そう」と思い、購入したのがマミヤの蛇腹式のカメラだった。絞りやシャッタースピードの調節は「独学だよ。何度も失敗しながらね」と笑う。それでも数年前までは銀塩にこだわっていたが、製造中止でデジタルカメラに移行。「初めは抵抗もあったけど、撮った写真がすぐに見られるし、今では使い勝手が良くて」と頭をかく。愛機のニコンD80はどこへ行くにも一緒だ。
○…東京都の生まれ。現在は子どもも独立し、野庭で夫婦2人暮らし。学生時代からテニスで体を動かすが、「相手がいないとできないから」と最近ではカメラを持って遠出することが多い。夫人から「また行くの」という問いかけには、「カメラの”虫干し”だよ」と冗談を交える。そんな夫人は油絵が趣味で、各地で撮影してきた写真をもとに絵筆を取ることもあるとか。「お互いの趣味を尊重することが大事かな」。夫婦円満の秘訣を照れくさそうに話す。
○…カメラを始めた頃から四季折々の風景を撮るのが好きで、「どうやって無駄のない構図で撮るか」を意識しているそう。「5月は亀戸天神の藤棚の後ろにスカイツリーが写る構図で撮りたい。あとは、愛媛県宇和島の段々畑。こちらもぜひ撮りたいんだ」と、75歳の”カメラ小僧”は目を輝かせながら語る。半世紀にわたり撮りためた写真は「数えるのが億劫なほど」だが、どれも思い出が詰まった1枚。「自分が撮った写真を今も大事に飾ってくれていたりすると嬉しい」。これからもカメラに熱中する日々だ。
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