横浜市立桜岡小学校は平成23年4月1日、創立100周年を迎えた。これにあたり、今年度は音楽会や講演会など記念事業やタイムカプセル開封式など行事が多数開催され、10月29日(土)には記念式典が挙行される。
同小は明治45年、神奈川県久良岐郡大岡川村立尋常高等大岡川小学校として現在の南区中里に創立。教職員8人、児童345人による歴史の幕開けとなった。
それから11年後の大正12年4月に久良岐郡大岡川尋常高等小学校と校名を変更して間もなく、関東大震災が発生。平屋の校舎が全壊し、一部の教職員が崩壊した校舎の下敷きとなった。この際、当時の安室晋治校長が埋もれた教職員達を救い出した事実は、今も卒業生や学校関係者の間で語り草になっているという。ちなみに、安室校長は同小歴代の校長のなかで在職期間がもっとも長く、大正11年から昭和17年まで実に20年間におよんだ。
法令改正によって横浜市桜岡国民学校と改名された翌年の昭和17年に新校舎が現在地に完成。戦況が激しさを増してくると、児童は箱根宮城野村や足柄上郡寄村へ集団疎開した。そして終戦後の22年、幾たびの変更を経て現在の校名となった。
残っている記録によると、児童数のピークは20年代後半から30年代前半にかけて。その数は開校時のおよそ7倍にあたる2000人を超え、30年には現在の南区中里に住む児童の通学区を南小学校に指定変更したにも関わらず、31年には最多の2649人を数えた。また、これまでに輩出した卒業生は1万6133人にのぼる。
授業向上に地域の意見
「共に生きることを喜ぶ かしこく たくましい子に育てます」を学校教育目標に掲げる同小。授業力の向上に加え、郷土の歴史や自然環境を通した体験的学習のほか、保護者ボランティアなどと連携した安心・安全な学校づくりにも力を入れる。
また、同小は平成22年度から、「パイオニアスクールよこはま」に指定されている。これは、全市的な教育水準の向上を目的に横浜市教育委員会が実施している事業。同小は客観的な授業評価の推進に励んでおり、保護者だけでなく地域へも授業を公開して意見を募っている。このほか、地域住民やPTAなどで構成する「学校運営協議会」も結成するなど、より良い学校づくりに向け、地域一体となった新たな取り組みが始まっている。
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