境内に線路 オークションで落札
「京急は通勤通学によく利用していた。オークションのことは知っていたので、東京に行った際に入札をしたが、まさか落札できるとは」―。
上永谷にある貞昌院の鐘楼台に線路が登場した。これは京浜急行電鉄で実際に使用された1989年製の線路と、1987年製の枕木。12月に同電鉄が主催した「実物線路1mセット販売オークション」で、同寺院副住職の亀野哲也さんが5万1円で落札した。
同寺院では27日に設置式を行い、亀野さんと日頃付き合いのある石材店と同電鉄広報の飯島学さんが参加。設置場所には「安全な場所で多くの人に見てもらえるように」と、囲いのある鐘楼台の下を選んだ。設置を見ようと境内に駆けつけた鉄道ファンと線路について語り合いながら、亀野さんは少年のように目を輝かせて自らも作業に汗を流した。
設置完了後には、飯島さんが線路設置を記念して鐘突きを行い、「線路の鉄と波長が合うと反響するかも」と微笑み合う場面も。また、亀野さんは「京浜急行電鉄は元々寺社仏閣の参詣路線としてできたもの」と、寺院と線路との縁について嬉しそうに語っていた。
この線路の落札代金は東日本大震災で被害を受けた三陸鉄道株式会社へ線路復興のために寄付される。また、境内を訪れる人は自由に線路を鑑賞できる。
|
|
<PR>
|
|
|
|
|
|