おはり箱 デイ利用者に防災頭巾 手作り45枚を贈呈
縫製を通じた地域支援を目的に活動している、手作りボランティア「おはり箱」(久野典子代表)は7月10日、東永谷地域ケアプラザ(福嶺典子所長)のデイサービス利用者に、手作りの防災頭巾45枚を贈呈した。
おはり箱は1997年の11月、同ケアプラザのデイルームを飾るクリスマスオーナメント作りをきっかけに発足。現在は約40人のメンバーが、同ケアプラザで毎月第1・2・4水曜日に活動している。主な活動としては、同ケアプラザや他の施設から受ける縫製依頼の対応や、高齢者世帯や障害者が持つ縫い物の修繕を行う。また、地域住民を対象にした手作り品講座の開催や、各所で「がばいばあちゃん」「寿限無」などの人形劇を披露するなど、活動は多岐にわたっている。メンバーにはそれぞれ得意な作業があり、高齢のメンバーも過去の経験を生かして活躍しているという。
震災がきっかけに
防災頭巾を贈るきっかけになったのは、2011年の東日本大震災。当時の同ケアプラザ所長が、デイサービスの利用者が身を守るために何か作れないかと、おはり箱に依頼。防災頭巾を贈る運びになった。
おはり箱は材料集めから開始。広報誌などでPRを行い、2年近い時間をかけ、表面の生地には着物を、綿の部分には「火災にも耐えられるように」と純毛の毛布を集めた。
その後、制作を開始。被りやすさやサイズなど試行錯誤しながら、試作を重ねた。そして苦労の末に、「手作りの温かさが感じられる既製品以上のものができた」と久野代表が語る防災頭巾が完成した。
活動の励みに
贈呈当日はセレモニーにおはり箱のメンバー全員が参加。多くのデイサービス利用者や関係者が見守る中、利用者の代表2人に防災頭巾を手渡した。防災頭巾を実際に被った利用者からは「温かい」「生地がとってもいい」といった声も。この防災頭巾はデイの利用者がすぐに被れるように、背もたれのクッションとして利用する予定だという。
久野代表は「こういうイベントは励みになる。みなさんの感謝の気持ちが伝わると、メンバーもやる気が出る。『ありがとうございます』がとても嬉しかった」と笑顔で話していた。福嶺所長は「地域のボランティアの方々がこういうものを作ってくれるということが素晴らしい」と話し、「災害が起こらないことを祈りつつ、感謝して使わせてもらいたい」と実感を込めて話していた。
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