上郷開発に高い関心 説明会に190人
横浜市は3月23日、東急建設(株)が提出していた栄区上郷猿田地区における都市計画提案の説明会を桜井小学校(栄区)で開催した。
同社は1月、同地区約31・9haについて、市街化調整区域約12・5haを市街化区域に変更し、住宅地や商業施設地等に整備することを柱とした都市計画提案を市に行っている。説明会は都市計画提案手続きとして市が実施したもので、約190人が出席。開発に対する関心の高さが示された。
冒頭、同社が人口減少や高齢化の急速な進展など同地区周辺の課題を挙げながら、開発の利点も含めて説明。また、緑地を約7割残すなど、頓挫した前回(2007年)の都市計画提案との違いを説明し、開発への理解を求めた。
質疑に多数の挙手
計画説明に続いて出席者による質疑では多くの挙手があり、予定時間もオーバーした。「一番心配なのはホタルだ」と開発によってホタルが受ける影響を懸念する質問に、東急側は「着工するまでに市民や有識者から意見を受けながらホタルを守っていく体制をつくっていく」と回答した。また、開発に賛同する地権者の1人は市に対し、「約11万という反対署名の数や賛否の強弱で都市計画提案が左右されるのか」と質問。市は「11万という数は重く受け止めている。難しい判断になるが、署名も踏まえて判断していく」と答えた。
当日参加した洋光台在住の女性(72)は「最近どこも空き家が多く、自然を潰して住宅地を作る必要があるのか。地権者の声も踏まえて市は考えてほしい」と語った。また、元大橋在住の男性(66)は「若い人を呼び込むために新しく開発する必要はない。保育園など、現状の環境整備をするべき」と話した。一方、尾月在住の男性(74)は「地権者が発言した後の拍手が前回の提案時と比べると多かった。開発してもいいのでは、という雰囲気を感じた。この開発に反対して行き着く先は(地権者による)乱開発。結果として緑がなくなる」との意見もあった。
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