上郷開発 「全面保全して次世代に」 開発反対団体が宣言
NPO法人ホタルのふるさと瀬上沢基金、上郷・瀬上の自然を守る会、上郷開発から緑地を守る署名の会の3団体は、4月6日に「瀬上沢の自然・歴史・環境を考えるシンポジウム」をあーすぷらざで開催した。
シンポジウムは東急建設(株)が上郷猿田地区の開発を目的として横浜市に都市計画提案していることを受け、行われたもの。3団体は開発に反対し、当日は同地区一帯の呼称である「瀬上沢(せがみさわ)」の保全を目的とする行動宣言も読み上げられた。
シンポには開発に関心のある地域住民ら約130人が参加。はじめに神奈川大学法学部の川瀬博教授が「地域の自然をまもる意味―自然共生社会の構築に向けて―」と題して、持続可能な社会の形成や自然共生社会の構築、生物多様性保全の政策科学について講演。続いて川瀬教授を含め、NPO法人鎌倉広町の森市民協議会の大屋進氏、神奈川自然保護協会の藤崎英輔氏、光明寺の北條祐勝氏によるパネルディスカッションが行われた。
行動宣言全文は以下の通り。「瀬上沢緑地には、豊かな生態系と文化遺産が、残されています。この緑地を、埋め立てて商業施設や住宅などに改変するのではなく、そのまま将来世代に残すことが、今まで守ってきた方々に対する私たちの義務であると考えます。いまこの豊かな緑地を潰してしまえば、人間が人工的につくりだすことは絶対にできないからです。瀬上沢は、太古の昔からその子孫の人々によって伝えられてきた美しい自然とかけがえのない文化遺産です。
私たちは今日ここに、『瀬上沢は、全面保全して次世代に引き継ぐべき地である』と宣言します」
|
|
|
|
|
|
|
<PR>