公益社団法人「神奈川県宅地建物取引業協会」横浜南部支部の支部長として再任された 山野井正郎(まさお)さん 東永谷在住 70歳
「世のため、人のため」
○…南区・港南区・磯子区・金沢区の不動産事業者487会員を擁する南部支部の支部長として、4期目をスタートさせた。昨年4月の公益法人化から1年。「社会貢献事業を軌道に乗せ、次世代に引き継いでいきたい」と意欲を見せる。
○…生まれも育ちも上大岡。鎌倉時代から続く家柄で、先祖は上大岡村の名主を代々務めた名家だ。南高を卒業後、横浜市役所へ入庁。南区役所で働きながら関東学院大で建築を学ぶ。転機が訪れたのは約40年前。親族が所有するビルを管理するため(株)山野井を設立した。入居者の悩みを聞くうちに「地域の相談窓口のようになって」と、不動産も扱うように。「不動産の売り手と買い手、双方に幸せをもたらすかどうか。それが仕事の基準」。この思いは今も変わっていない。
○…長年にわたって地域の懸案だった再開発に上大岡中央商店街の会長として関わる。地元と京浜急行、横浜市の三位一体で議論を重ね、線路上を有効活用するなど、横浜市で初めてのアイデアも取り入れて「ゆめおおおか」は誕生した。再開発に先鞭をつける一方で、「上大岡マスタープランの会」を設立して駅周辺のセットバックを定め、歩行者の安全に配慮した街づくりを主導するなどハード面の整備に尽力。ソフト面では30年以上前から大岡川の川掃除に取り組み、毎年8月15日には慰霊と平和を願って灯籠流しも実施。富山市の「おわら風の盆」に倣って越中おわら節を上大岡でも根付かせるなど街の文化醸成に関わってきた。街の変化、可能性を最も間近で見てきた1人だ。
○…宅建協会は公益法人として地域に密着した社会貢献が求められる。一般消費者への講演会などもその1つだが、独居老人の見守りや暴力団の排除など、住みやすい街のための活動も多岐にわたる。だが、エリアは広がっても街への思いは変わらない。座右の銘は「世のため、人のため」。その手腕に期待がかかる。
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