市立上大岡小学校で2月14日、1年間の総合学習の授業成果などを全クラスが発表する「生活科・総合学習発表会」が実施された。
同校では総合学習の時間を「上小タイム」と命名。児童たちはクラスごとに地域の探検や住民と交流するなど、さまざまな活動を体験してきた。発表会はその集大成として、保護者や地域にも公開して行われた。
5年2組では「みんなで協力!汗と涙の上小シルク物語」という創作劇を発表した。同クラスでは当初、「地域の学習をしたい」という思いで街探検を始めたところ、同校近隣にある「黒船見物の丘」を発見。これがきっかけとなりペリーを調査し始め、かつて横浜港が生糸の最大の輸出港であったことにたどり着き、横浜と生糸の歴史をテーマに学習を進めていったという。
実際に生糸作りも
歴史を学んでいく中で、児童たちは「実際に蚕(かいこ)を育て、繭(まゆ)から生糸を取り出してシルクを作りたい」という思いにまで発展。シルク博物館(中区)を見学し、蚕の卵を購入したほか、生糸の織り方なども教わった。
蚕を育てていく過程では、児童たちが群馬県での体験学習で教室を不在にしている間、蚕が死んでしまう事態も。劇中ではその時の状況がクローズアップされ、「教室の中が臭くて、もう製作をやめたかったけれど、蚕から命をもらったから、頑張ろう」と困難に立ち向かう様子も表現されていた。
結果、蚕から904個の繭が作られた。児童たちは地域で交流のある岩角良信さんに依頼し、協力して手作りのはた織り機も製作。昨年12月には、それを用いて「世界に一つだけのシルクスカーフ」を完成させた=写真下。担任の恵美須八千代教諭は「子どもたちはシルクにのめり込んでいった。苦労もあったが、応援してくれた人のためにも頑張った」と話していた。
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