NPO法人横浜メンタルサービスネットワーク(YMSN・鈴木弘美理事長)は、若者の自立や働くきっかけづくりをサポートする「かながわプレジョブスクール」を6月16日から上大岡駅近くに開校する。神奈川県の青少年課などとも連携を図りながら、精神保健福祉士や作業療法士などの資格を持つスタッフがサポートをしていく。
同スクール(所在地・上大岡西1の12の3サンシティ上大岡204)は、義務教育を終えた15歳以上の若者のうち、「将来が不安で一歩踏み出すのに躊躇している人」が対象。具体的には、高校や大学を中退したり、就職活動がうまくいかなかったことで、自宅などに引きこもりがちになってしまった人などを想定しているという。
進学や就労などの支援が主な目的で、スクールは平日の日中に開講。受講料は月1万円で、コミュニケーションスキルを身につけるためのプログラムや、ボランティア体験などの実践が予定されている。
また、封筒を郵送するために必要となる基本的な事務作業のほか、片付けや食事の重要性など生活に関する講座も。「しっかりとした生活の上に就職などが成り立つ。一般的には当たり前のことかもしれないが、苦手な人は少なくないので、カリキュラムにも盛り込んでいる」と同スクールスタッフで精神保健福祉士の金山正恵さんは話す。
グレーゾーンを対象に
同法人は2001年の設立からこれまで、統合失調症やうつ病といった精神疾患がある人を対象にした就労支援や、中高生を対象にした放課後支援などに取り組んできた。
だが「疾患であれば医療、障害であれば福祉という制度がある。一方で、そういった認定を受けていない”グレーゾーン”の人を支援する仕組みは従来あまりなかった」と鈴木理事長。「スクールでは、そういった人たちのサポートができれば」と思いを語る。
厚生労働省では15歳から39歳を「若者」としているが、今回対象としているのはそれよりも若い25歳くらいまでの世代だという。金山さんは、「若いうちに得るべき経験を、得るチャンスがないまま年齢を重ねてしまう人が少なくない。ハードルは上がっていってしまうので、より早い時期の支援でスムーズな就業につなげられれば」と同スクールの狙いを話す。
スクールでは段階的に、まず個々人の成長を図り、その後、生徒が相互に関わりながら学んでいくという。最終的には、各自の進む道を探っていくのが目的で、金山さんは「信頼関係を築き、居場所になることが第一。できることから取り組んでもらい、まずは自信をもつこと。進路についての意欲は、きっとその先にある」と話している。
説明会を開催中
同スクールでは現在、開校準備と並行して説明会も開催しており、今後は6月3日(水)、20日(土)、7月1日(水)、18日(土)の午後4時から5時の開催予定。生徒は定員15人になるまで、8月ごろまで受け入れるという。
問い合わせ、参加申し込みは同スクール【電話】045・841・2179(受付・平日午前9時から午後5時30分まで)。詳細はHP(【URL】http://forest-1.com/ymsn/pjs/)にて。
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