港南区・栄区版 掲載号:2016年1月1日号

FMヨコハマ「THE BREEZE」の街角レポーターとしてデビューし、20周年を迎えた

藤田 優一さん

上大岡小学校卒業 42歳

変わらぬ声で朝の一押し

 ○…足早に人々が交差する朝9時の関内駅。レポーターとして初めて立った街角だ。歌のリクエストをもらおうとも「断られ続けて半べそ」。13人目で足を止めたのは、同じ”初仕事”へ向かう女性だった。それから2万回、街角レポートを続け20周年を迎えた。「仕事へ向かう車、家族を送った後、ラジオから今日も声がする。藤田も出ているなら頑張るか――。そんな小さな朝の一押しになりたい」

 ○…4代続く浜っ子。国語の朗読が好きな小学生は「口から生まれた」と言われたほど。「手ではなく口に職を持とう」。無名の23歳が抜擢されたのが、FMヨコハマの街角レポーターだった。当時から貫くのが”お隣りさん感覚”。「同じ目線で感じ、喋り、届ける」。共感は広がり、応援に駆けつけるリスナーも増えた。10年目には神奈川全駅でのレポートを達成。「海、山、湖、畜産も城も温泉も…神奈川の自慢をこれほど言えるのは僕くらい」と冗談めかす。

 ○…街の情報源であるリスナー。雨が降れば傘をかざし、寒い日は温かい差し入れを届けてくれることもあった。「皆でつくるラジオ。同じ日を過ごす中で、たまたま僕が話している」。時には目となり、足となることも。寝たきりの少年が地図を広げ、動きを追っているというメッセージが届いた。「楽しみにしている、元気がでる、この言葉が嬉しい」。めぐって自分の力になる。

 ○…元気みなぎる「はぁーぃ藤田でぇーす」の声。お馴染みの登場を封印するか迷う時もあった。2011年3月11日は金曜だった。「月曜朝の第一声にふさわしいのか」。だが周りが望んだのは変わらぬ”藤田くん”。「突然放り込まれた非日常にいつもの声が聞こえてくる」。途切れなかった日常に「安心した」の言葉が寄せられた。「今後も一日一日を積み重ねたい」。目標は30周年でも40周年でもない。「朝9時におはようございますと登場して、街を歩く。それで良い」。横浜の朝にいつもと変わらぬ風を届ける。

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