港南区で初、こども食堂 野庭で主婦らが立ち上げ
低価格で楽しく
友達同士が集まってワイワイ楽しく食事する場を――。子どもの「孤食」を減らそうと、ボランティアが作った食事を低価格で提供する「のばこども食堂」が先月27日、野庭地区で開かれた。主催したのは主婦グループ「こども食堂立ち上げ隊」と港南区社会福祉協議会。こうした試みは区内では初めて。
27日正午過ぎ、会場の「のばこども家庭支援センター」に子どもたちが続々と訪れた。マットが敷かれた床に長テーブルが置かれ、即席の食堂が登場。小学生の男子グループはテーブルを囲み、賑やかな声を響かせる。中にはボランティアスタッフとお手玉で遊ぶ女子中学生もいる。
この日、提供されたのはカレーライス。何杯食べても100円とあって、何度もおかわりする男の子も。
「みんなで食べているとおいしく感じる」「楽しいからいつの間にか食べ終わっちゃった」
グループのメンバーで実施を呼びかけた三橋みゆきさんは「ニュースでこども食堂の取り組みを知り、横浜にも必要ではないかと感じた。誰でも気軽に利用できる場をつくりたい」と話す。
「こども食堂」は全国的に広がりを見せている取り組みで、「子どもの居場所づくり」や「地域交流の場」としても注目されている。NPO法人が運営したり、民間企業が開催したりするケースなどがあり、主体や目的はさまざま。運営費が課題になっているケースも少なくない。
のばこども食堂のケースでは、三橋さんらの呼びかけで約10人のメンバーが集まって同社協と連携し、野庭地域ケアプラザや同センターの協力を得て実現した。今回提供した白米は同社協への寄付「フードドライブ」で集まったものを活用したという。
三橋さんは「男の子は恥ずかしがり屋の子も多いが、今日はたくさんの男の子が来てくれたよかった。食事を楽しむだけでなく、くつろげる場にもしたい」と話す。一方、「主婦の活動なので自分たちの持ち出しがあると続けられない。今後は子どもが利用しやすい地域ケアプラザでの開催や食材を提供してくれる農家への呼びかけも必要」と課題も浮かび上がった。今回の取り組みの結果を踏まえ、今後は月に1、2回のペースで開催したいという。
|
|
<PR>
|
|
|
|
|
|