子どもたちの防犯意識を高めようと、少年補導員らが取り組んできた寺子屋活動が6月で10年を迎えた。標語に歌とダンスを乗せて啓発する独自の活動が長年子どもたちから親しまれ、評判を呼んだ。21日に港南公会堂で記念式典が開かれ、節目を祝った。
寺子屋の活動は06年に地域の少年補導員が中心となって開始。小学生8人が犠牲になった大阪教育大附属池田小事件(01年)や川崎市で男子児童がマンションから投げ落とされ殺害された事件(06年)など子どもが被害に遭う事件が多発したことがきっかけだった。
13年に防犯指導員や保護司、大学生ボランティアも加わって「こうなん防犯寺子屋隊」(清水一明隊長)を発足。現在は50人のメンバーで活動を行っている。
活動成果の1つとして挙げられるのが、神奈川県警が作成した誘拐被害防止標語「おおだこポリス4つのおやくそく」の普及。小学校低学年には「おうちのひとにいってきます」「おともだちとあそぼうね」「だまされてついていかない」「こわくなったら大声で」の標語を歌とダンスを活用してわかりやすく伝えた。
08年には区の委託事業として全21小学校の1年生を対象に実施。11年には各学年に対象を広げ、命の大切さや社会ルールを教えるなど各学年に応じた内容で授業を行うようになった。
今月21日に開かれた「こうなん防犯寺子屋活動10年の歩み式典」は同隊のメンバーや警察関係者らが詰めかけた。 祝辞で港南警察署の廣瀬豊署長は「この活動は、子どもたちの将来を本気で考えている人々の熱意あるもの。これからも頑張ってほしい」と話した。
神奈川県警のカラーガード隊と音楽隊も舞台上に登場し、会場を盛り上げた。港南つくしんぼ保育園の5歳児と一緒に「おおだこポリス〜」の歌とダンスを披露し、地域を挙げて節目を祝った。
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