「ボウリングの甲子園」とよばれる全国高校対抗ボウリング選手権が先月24日、25日の2日間、川崎グランドボウルで行われ、県立横浜南陵高校ボウリング部の女子が9年ぶりに頂点に立った。男子も7年ぶりに決勝トーナメントに進み、3位入賞を果たした。
同大会はチーム戦で高校生ボウラー日本一の座を争うもので、今年は男子63チーム、女子22チームが参戦した。予選では3ゲームの合計点を競い、上位8チームにまで絞られるなか、横浜南陵・女子は3位のスコアで4年ぶりの決勝トーナメント進出を決めた。
「悔いを残さないよう」
その後も順調に勝ち上がり、和歌山北(和歌山県)との決勝まで駒を進めた。唯一の3年生、内田侑希さんは「感動してもらえるような決勝にしたかった。悔いを残さないように最後まで振り切ろうと決めた」と語る。
全日本ユースのメンバーにも選抜されている内田さんは、2年生の時から部長として1人で後輩を引っ張ってきた。内田さんとのペアで決勝に臨んだ岩川奈央さん(2年)は「今まで何度もミスを内田先輩にフォローしてもらってきた。今回は自分ががんばろうと思って臨んだ」と振り返る。
決勝は両チームとも手堅くゲームを進め、最終10フレームまで勝敗が決まらない緊迫した展開となった。
だが内田さん、岩川さんともに落ち着いて210点を超すスコアを出し、426対412で金メダルを手にした。「いろんな思いが巡るけれど、こんなふうにいい雰囲気のチームになったことがうれしい」と内田さんは喜びを語った。
大物ルーキーが刺激に
男子のエースは中学生大会で全国1位に輝いた実績をもつ羽ヶ崎匠海君(1年)。「彼の存在は上級生の刺激にもなっている」と顧問の菊地慎教諭は明かすが、高校から競技を始めた田中優哉君(2年)もその1人だという。田中君は夏合宿以降に力を伸ばし、大会直前の練習でパーフェクトの300を叩き出すなど成長を見せた。だが今回の予選では、極度の緊張から一時パニック状態に。支えになったのは仲間たちの存在で、「普段から仲がよいけれど、声での励ましは力になった」。予選通過の8位に滑り込み、準決勝で堀越(東京都)に敗れたが得点差により3位で大会を終えた。
新部長となった田中君は「先輩のようにはできなくても、みんなとチームを盛り上げていきたい」と語った。
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