「イトーヨーカドー上大岡店」(上大岡西3の9の1)が来月20日で閉店することが明らかになった。今月1日に同店が発表した。開店から43年経過し、建物の老朽化への対応が難しくなったことなどが大きな理由だという。
同店は1974年、イトーヨーカドーの市内初の店舗としてオープンした。2層建ての低層で各フロアを広くした建物が特徴で、食料品や家電、衣料品や日用品などあらゆる種類の商品を取り扱う小売店は当時まだ少なかったという。
同店の小林智副店長によると、閉店の大きな理由は建物の老朽化。43年間にわたり建て替えなどは行われておらず、昨年末には敷地内の店舗外で水道管が破裂したという。他にも雨漏りや水回りのトラブル、床の歪みなど、全体的な老朽化が進んでいた。「応急処置や工事も大変で、お客様の安全と安心が1番であることを考えた」と小林副店長。
また、上大岡駅前を中心とする周辺のマーケット環境の変化も響いた。働く女性や共働き世帯が増える中で、冷凍食品を求める客のニーズが高まった。売場を拡大するための設備改修は建物の構造上難しく、「利用客のニーズにスピーディーに対応していけなかった」と小林副店長は話す。
閉店が明かされ、利用客からは惜しむ声が多く聞かれる。高齢の女性客は「開店から43年間利用していたので、とても残念」と涙ぐむ様子を見せた。また、27年間パートで勤務していた女性従業員もおり、同店が地域に深く根差していたことをうかがわせた。
同店では閉店日まで8弾にわたり、閉店セールを実施する。テナント15店舗は順次閉店され、各売場は閉店日を以て一斉に終了する。閉店日は午後8時に終了し、閉店後に正面入口前でセレモニーも行う予定だという。
小林副店長らは「閉店の告知が直前でお詫びする。閉店日まで感謝の気持ちで奉仕していきたい。閉店後は近隣のイトーヨーカドーを利用してもらえたら」と話している。
また、閉店後の跡地利用については未定だという。
|
<PR>
港南区・栄区版のトップニュース最新6件
|
|
|
|
|
|