栄消防署(佐藤重義署長)は先月27日、これまで消防車のみを配置していた豊田出張所(飯島町)に救急隊を新設した。年々増加する救急出場要請に応えるために救急体制の強化を図っていく。
栄区内にはこれまで栄消防署(桂町)、同上郷出張所(上郷町)に救急隊を配置し、計2台の救急自動車で区内の出場要請に対応してきた。今回の救急隊新設によりさらに1台が加わり、常時3台の車両で対応することとなった。
救急隊を配置するにあたり、昨年末から豊田出張所では当直室の整備を含めた庁舎の改修が行われ、3月中旬に完成した。佐藤署長は「救急出場の需要が増加するなか、今後も市民のための『優しい救急隊』として活動していく」と話した。
空白地帯を解消
これまで豊田出張所のある栄区の北西部エリアは区内2拠点から現場に向かうほか、戸塚区に隣接する金井町や田谷町については戸塚区内の戸塚消防署(戸塚町)と大正出張所(原宿)の救急隊も対応してきた。
だが、最寄りの救急隊が出場している場合など、救急隊の「空白地帯」となるリスクが高く、現場への到達に時間がかかるおそれがあった。また全国的に救急出場件数が年々増加するなか、東日本大震災も踏まえて国は2014年に消防力の整備指針を見直した。これを受けて15年に市も、救急自動車の整備台数を64台から77台へ増強することとして市内の整備を進めている。
栄区の救急出場件数は2016年に5552件と前年比188件増の過去最多を更新。豊田出張所の黒川賢治出張所長は「区内の高齢化率は市内でも1番。救急隊の需要は高く、救急隊が増えたことでより効率的に活動が行えるはず。救急車を呼ぶべきか判断できない場合は、迷わず119番にかけてほしい」と話した。
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