デイケアセンターの持つ送迎車を活用し、普段買い物に行く事が難しい高齢者を支援する試み「お買いもの夢ツアー」を、港南区社会福祉協議会と東永谷地域ケアプラザが14日、初めて実施した。高齢者が在宅生活に意欲を持てるように、今回の試みを通して継続できる運営方法を探る。
パナソニックエイジフリー港南台デイセンターがデイサービス送迎車を提供。昨年秋、送迎車が使われない昼間の時間帯に「地域貢献活動として何かできないか」と同所から区社協に提案があったのがきっかけだ。
東永谷地域ケアプラザ(港南区)では以前より、日常の移動に困っている高齢者の支援について検討していたこともあり、今回の提案を受けて買い物の試みを企画することになった。
同地域で活動するボランティアや民生委員らの協力も得て、買い物ツアーを企画。高齢者が買い物という夢を叶えることで在宅生活に意欲を持ち、最期まで住み慣れた地域で暮すことができる「地域包括ケアシステム」実現に向けた取組みとしての一面もある。
東永谷地域ケアプラザ周辺に暮らす要支援1、2相当で、家庭や身体の状況で買い物に行けなくなった高齢者を対象に募集し、5人の女性が参加。6月14日、京急百貨店(上大岡西)で初ツアーが実施された。
当日は送迎車に職員やボランティアも同乗し、参加者の各自宅までお迎え。同店に到着後、各参加者には担当のボランティアスタッフが1〜2人付き添い、それぞれ回りたい売場へ移動して買い物がスタートした。
車椅子で移動した藤原愛子さんは「食卓で使用する蚊帳を購入したい」と、7階のリビング・家庭用品売場へ移動。ボランティアスタッフとの会話も楽しみながら店員の説明を受け、気に入った商品を購入できた。藤原さんは「買い物はいつも娘にお願いしていたので、自分で選べて楽しかった」と笑顔を見せていた。
区社協の担当者は「今後も定期的に買い物支援を行いたいが、協力してくれる事業所を増やすことや、利用者のコーディネートなどの課題はある。まずは試みを増やし、運営方法を探っていきたい」と話していた。
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