多数のロケットや衛星の設計に携わってきたJAXA宇宙航空研究開発機構名誉教授・的川泰宣さんの講演会が12月13日、開港記念会館講堂で行われた。
この講演は、子どもたちに大学教授ら専門家による学びの場を提供する「子ども大学よこはま」開校記念シンポジウムで行われた。大人と子どもを合わせて80人ほどが参加した。
的川さんは、世界的快挙を果たした小惑星探査機「はやぶさ」と後継機のはやぶさ2」の映像などを使い、大きなプロジェクトを成し遂げるには「究めたい・挑みたい・創りたい」という3つの心が必要と指摘。宇宙開発に取り組む研究者、それを支える組織メンバー、また部品を作るモノづくりの匠たちが、1つになって初めて実現することができたという。
はやぶさの成功を通して、子どもたちに「日本のモノづくりの素晴らしさ、適度な貧乏と未来への高い志の必要性を伝えたい」と語った。限られた予算だからこその創意工夫が、はやぶさの機体を熟知する人を増やし、複数回にわたったピンチを乗り越える要因ともなったという。
また、東日本大震災の被災地を巡った経験から「若い人たちに『貢献心』の高まりを感じた」と話し、成功するために必要な3つの心と貢献心が「将来に世界の中で日本人がリーダーシップをとる要素となりうる」と期待を込めた。父と参加した林幸太くん(10)は、「はやぶさ2の映像がすごかった」と感想を話した。
子ども大学は、来年6月に設立される予定。
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