生まれも育ちも本牧箕輪(現、本牧町2丁目)の石田栄一さん(86)が撮りためてきた写真が、9月29日(火)まで中図書館=中区本牧原16の1=で展示されている。1955年から70年代半ばごろまでを中心に、港や本牧、三溪園、伊勢佐木町の風景をはじめ、ポートレートなど80点余が並ぶ。
紙焼き写真をデータ化し、A4サイズ程度に引き延ばして展示。本牧を走る市電や三溪園などの風景をはじめ、海辺で釣りをする子どもや接収中の本牧で行われていた日米盆踊り、にぎわう伊勢佐木町の様子などが収められている。また港を前にたたずむ若い外国人やミニスカート姿の若い女性、客船を見送る外国人など、人にフォーカスを当てた作品も多く、戦後中区の風俗を映し出した貴重な写真展となっている。
地域住民が企画
石田さんは1954年、中区小港町3丁目に薬局を開設。仕事のかたわら、父の影響もあり学生のころから趣味にしていたカメラで身近にあった風景や人物を撮りためてきた。個展などで写真を公開したことはなかったが、中区や図書館が制作した記念誌などに写真を提供するなど、知る人ぞ知る街の写真家だった。
初の写真展は、本牧町2丁目に住む村田進さん(69)が企画した。村田さんは、写真を一目見たいと中区職員の紹介を得て石田さんに面会、「予想通り貴重な写真がたくさんあった」という。今年は、戦後70年という節目でもあり村田さんは知人と3人で実行委員会を組織し中図書館に写真展を提案、実現にこぎつけた。
村田さんは「石田さんが何を表現しようと思ってシャッターを切ったのか、じっくり考えてみて欲しい」と話す。石田さんは「昔の情景を知ってもらえたら」と来場を呼びかけている。(問)同図書館【電話】045・621・6621
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