西区みなとみらいで11月14日、NPO法人「D―net.横浜」(横浜市地域密着型通所介護事業所連絡会/滝澤未来央理事長)の設立集会が行われ、「サービスの質の向上」と「事業所間のつながり」を軸とする連絡会の方針が示された。
D―netは利用定員18人以下の小規模な通所介護(デイサービス)事業所のための連絡会。
介護保険法改正によってそれらの小規模事業所は、「地域密着型通所介護事業所」としてより地域に根差した運営が求められることになった。同法人はその制度変更への対応を事業所間のつながりを利用して実現できないかという滝澤理事長らの思いから、およそ8カ月の準備期間を経て16年10月にNPO法人として設立、認証された。
当日は事業関係者ら約30人が出席し、滝澤理事長は「サービスの質の向上と事業者間の連携強化を軸にD―netを展開していきたい」と話した。
D―netの設立に対して健康福祉局は「介護サービスの質の向上は、市と事業所の共通認識」と評価する。同法人は今後、正会員、賛助会員を募り、エリア別、機能分化別、役割別研修などを通して、事業所間の連携を図っていきたいとしている。また、市内18区全てで地域密着型通所介護事業所の区ごとの連絡会立ち上げを目指す。
連携で介護の質向上へ
滝澤理事長によると、本来競合相手である事業所間の連携が強化されることで、他の事業所を知り、互いの強みを伸ばすことができ、それぞれの特徴を活かした多様なサービスを展開することができる。また、問い合わせのあった利用者に関して情報共有を行うことにより、利用者に最適なサービスを提供することが可能になる。さらに事業所間の交流を通して、職員どうしが普段自分の職場で話せない悩みなどを共有することができ、精神面のケアにつながるという。
これらの小規模事業所などが展開する通所介護(デイサービス)とは、日帰りで施設に通い、食事や入浴など日常生活上の介護や機能訓練などを受けることのできるサービス。小規模事業所に求められる地域密着型のサービスは06年4月に改正された介護保険法で採用されたもので、要介護(要支援)状態になってもできる限り住み慣れた地域での生活が継続できるよう、地域ぐるみで支援することを理念としている。
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