日本国内の優れた都市景観を国が表彰する「都市景観大賞」がこのほど発表され、神奈川県内で唯一、中区の「日本大通り・象の鼻地区」が「都市空間部門」で大賞(国土交通大臣賞)を受賞した。
都市景観大賞は、都市景観に対する市民の関心を高めることを目的に、平成3年度に「美しいまちなみ賞」として創設され、今年度から新たに「都市空間部門」と「景観教育・普及啓発部門」が設けられた。
日本大通りは、スコットランドの建築家、R.H.ブラントンの設計により明治3年にほぼ完成し、同8年に命名された日本で始めての西洋式街路。県庁や旧関東財務局など重要施設が立ち並び、広い幅員で、両側に歩道と植樹帯を備えたメインストリートとして当時から栄えた。
1970年代以降には都市デザインの手法を取り入れ、横浜の個性を活かした魅力的な都市づくりを目指し、2002年に日本大通りの歩行者空間を拡充する再整備が行われた。
象の鼻地区は、横浜の開港当時に造られた2本の突堤(波止場)の一つが弓なりに延長され、その形から「象の鼻」と呼ばれるようになった。港湾施設として一般の立ち入りが禁止されている区域だったが、2009年の開港150周年の際に、「象の鼻パーク」の名称で港湾緑地として再整備された。
今回は横浜市のほか、同地区の運営に携わる「日本大通り活性化委員会」と「(株)ワコールアートセンター」の連名で応募された。大賞の受賞理由は、この2地区が「歴史的遺構を巧みに活かしつつ、日本大通りから海への連続的な空間を創り出したこと、夜景の巧みなデザイン」などが評価のポイントとなった。
今回の受賞を受けて林文子横浜市長は「『海に開かれたオープンなヨコハマ』を象徴するこの場所に、ぜひ多くの方々に訪れて欲しい」と感想を述べた。
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