神奈川県全域・東京多摩地域の地域情報紙

  • search
  • LINE
  • MailBan
  • X
  • Facebook
  • RSS
中区・西区版 公開:2011年6月9日 エリアトップへ

ポーランドの指揮者コンクールで日本人初の2位に入賞した 伊藤 翔さん 西区戸部町在住 29歳

公開:2011年6月9日

  • LINE
  • hatena

最上の音との出会い求めて

 ◯…若手指揮者の登竜門として知られる「ヴィトルド・ルトスワフスキ国際指揮者コンクール」。6日間に及ぶ過酷な審査を経て、2位入賞を果たした。「ようやくスタートラインに立てる、という気持ち。でも1位になれなかったことは謙虚に受け止めないといけないと思う」。大きな喜びと少しの悔しさ。その複雑な感情を素直な言葉にする。

 ◯…東京都生まれ。ピアノ教師の母が集めたクラシックのLPレコードを聴くのが大好きな子どもだった。するとある疑問が。「同じ曲なのに全部違って聴こえるのはなぜだろう」。やがて ”違い”を産むのが指揮者だと知る。「自分もやってみたい」。憧れはすぐ目標に変わった。3歳で始めたピアノに加えて、10歳でバイオリンと作曲の勉強に取り組んだ。大学卒業後はウィーンへ留学。2年前から神奈川フィルハーモニー管弦楽団の副指揮者を務めている。「自分を育ててくれている神奈フィルの皆さんにいい報告ができたことが一番うれしい」とはにかんだような笑顔を見せる。

 ◯…オーケストラと指揮者の関係は複雑だ。互いに音楽には一家言を持つプロ同士、ある時は衝突し、ある時は寄り添いながら、最高の音を探していく。「本番前はいつもすごく緊張して、なんでこんな仕事選んだんだろう、と思う。でもオーケストラから最上の音が引き出せた時、何にも代え難い喜びがあるんです」。ミューズが微笑むその一瞬のため、真摯に音楽と向き合う日々が続く。

 ◯…「まずはコンクールを忘れることが大事」。神奈フィルの常任指揮者で、師とも兄とも慕う金聖響さんから投げかけられた言葉だ。一つの成功が次の成功を約束してくれるわけではない世界。「結果は自信になったけれど、慢心している暇はありません」と気を引き締める。「いつかヨーロッパのオケを指揮したい」。大きな夢の実現に向けて、その歩みは第1楽章が始まったところだ。
 

中区・西区・南区版の人物風土記最新6

古賀 敬之さん

修復を終え4月から再開した横浜市開港記念会館の館長に就任した

古賀 敬之さん

中区在勤 65歳

4月18日

浅原 誠治さん

4月1日にオープンした多目的アリーナ「横浜BUNTAI」の館長に就任した

浅原 誠治さん

中区在勤 52歳

4月11日

奈良 安剛さん

関東学院大学サッカー部の監督を務める

奈良 安剛さん

鎌倉市在住 41歳

4月4日

立川 うぃんさん(本名:久保 尚太)

関内ホールで行われる寄席に出演する落語家

立川 うぃんさん(本名:久保 尚太)

横浜市出身 36歳

3月28日

三善 幸夫さん

能登半島地震の緊急消防援助隊神奈川県大隊の第一次派遣で大隊長を務めた

三善 幸夫さん

横浜市内在住 60歳

3月21日

境 領太さん

3月14日、都内開催の「起業家万博」で関東代表としてビジネスプランを発表する

境 領太さん

中区在勤 39歳

3月14日

あっとほーむデスク

  • 4月4日0:00更新

  • 3月21日0:00更新

  • 2月15日0:00更新

中区・西区・南区版のあっとほーむデスク一覧へ

イベント一覧へ

ハープで名曲奏でる

みなとみらいホール

ハープで名曲奏でる 三浦市文化

4月27日にコンサート

4月27日~4月27日

中区・西区・南区版のイベント一覧へ

バックナンバー最新号:2024年4月19日号

もっと見る

閉じる

お問い合わせ

外部リンク

Twitter

Facebook