横浜駅東口の活性化プロジェクト「urayokonet」の仕掛け人 岩谷 真史さん 都筑区在住 30歳
人・街つなぎ「裏横文化」発信
○…「裏横浜」と呼ばれる横浜駅東口エリアは、大型商業施設が立ち並ぶ西口に比べ、賑わいや華やかさに欠ける。だが喧騒から離れた独特の空気を求めて、特色ある飲食店が次々と出店している。それら16の飲食店をラリーするイベントをスタートさせる。「ブランド力の高いまちには、文化がある。『裏横』の場合、それが飲食店の魅力だと思った」。来街者の増加だけでなく、飲食店同士のネットワークを構築することで、まちの魅力向上を狙う。
○…多摩美術大学を卒業後、西区平沼で友人とともにデザイン事務所「セルディビジョン」を立ち上げた。ロゴデザイン、HPの作成などを通じたコーポレートアイデンティティ(CI)の構築が主な業務だ。仕事の際に心がけるのは「関わる人を幸せにしたい」ということ。顧客企業だけでなく、その先のエンドユーザーまでを視野に入れた提案で信頼をつかんでいる。
○…もともと東口は、父が経営する学校法人があり思い入れの強い場所。とは言え「起業以来、地域のことに目を向ける余裕はありませんでした」と振り返る。そんな意識が変化したのは、昨年末、「クリエイティブデザインセンター」を西区高島に立ち上げたことがきっかけだ。ここは横浜で活動するクリエーターのためのシェアオフィス。現在までに自社スタッフを含め20人以上が集う。「このメンバーならば横浜に新しい魅力を作り出せるはず」。長く積み重ねてきたまちへの想いと人とのつながりが、今回のイベントに結実した。
○…釣りや登山など自ら認める多趣味だが、イベントの準備にオフもない日々が続く。戸惑うことも多いが「あるお店が別のお店を紹介してくれたり、まずは自分自身がこのまちとの関わりが深くなりました」と充実感をにじませる。豊かな感性と情熱―。まちの文化を作るのが人ならば、こうした人が集い、増えることこそが、まちの魅力につながるのかもしれない。
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