大衆芸能の専門館として2002年に開館した「横浜にぎわい座」が4月13日に10周年を迎える。「笑いで地域に賑わいを」をコンセプトに公演のほか、大道芸が盛んな地元野毛とも協力。今後は更なる知名度向上を図りつつ、大衆芸能発展への寄与を目指す。
横浜にぎわい座は中区野毛町の中税務署跡地に02年に開館。野毛の隣の伊勢佐木町には明治、大正期に芝居小屋が軒を連ね、大衆芸能が盛んな地域だった。
その伝統を受け継ぎ、「この地に大衆芸能のための施設を」という地元の要望や、南区出身の落語家、桂歌丸さんらの努力もあり設置が決定。名称は公募でかつて伊勢佐木町にあった「横濱賑座」から取り、初代館長は故・玉置宏さんが務めた。
同館では毎月、落語協会と落語芸術協会による合同公演「有名会」を開催。若手からベテラン噺家の落語を楽しめるほか、合間に奇術や漫才、浪曲などの「色物」も組み込むなど、落語をあまり知らない人でも楽しめるよう工夫している。
知名度向上が課題
大道芸が盛んな野毛の一施設として同館も協力。地下の小ホールでは大道芸の出演者が練習を重ねたり、本番期間中も芸が披露されるなど、同館は「大道芸も含めた大衆芸能で街、地域全体の活性化にお役に立てれば」と話す。
一方で、館の知名度向上も課題の一つで、今まで大衆芸能の魅力に触れたことのない人をいかに引き寄せるかが今後の目標となる。
同館ではこの4月から12月31日までを「開場十周年記念期間」と位置付け、期間中すべての主催興行を記念興行として開催。2代目館長を務める桂歌丸さんは「生の高座からたくさんの元気をお持ち帰りいただけるよう、一同張り切ってまいります。ぜひお気軽に遊びにいらして下さい」と呼びかけている。
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