横浜ベイシェラトン ホテル＆タワーズの総支配人に就任した 久保島 正裕さん 東京都在住 60歳
人が繋ぐホスピタリティ
○…40年近くにわたり国内の高級ホテルやリゾートホテルで要職を歴任、数々のホテルの開業や発展に力を注いできた。その運営手腕を買われ、横浜ベイシェラトン ホテル＆タワーズの総支配人に抜擢された。移りゆく業界の未来を見据えながら、「創業14年の歴史の中でよいものは残しつつ、これまでの経験や手法を駆使して、改革に着手していきたい」と力強く語る。
○…学生時代から友人を集めてイベントを企画したり、人と接するのが好きな性格だった。大学卒業後、ホテル業界に入ってからはしばらく宴会部のウエイターに。「キッチンとは衝突してばかりだったけど、お客様のためという思いは同じ。腹を割って本気で言い合える仲間だった」と振り返る。総支配人として開業に関わった時の、仲間との達成感や連帯感も忘れられない思い出だ。「どんなに良い施設や料理があっても、最終的には人が全て。フェイス・トゥー・フェイスのサービスを大切にしたい」
○…生まれも育ちも東京都杉並区。「横浜は外から来る人も温かく受け入れてくれ、自分たちの街を愛し、良くしていこうという意識が高い」と語る。趣味の料理は、ホテルシェフ直伝のレシピもあり本格派。研ぎ石を買うところから始まり、今では和洋中とレパートリーも幅広い。「料理っていっても主に酒のつまみですよ。今はネットで簡単にレシピが検索できるしね」と照れ笑いするが、家族が絶賛する炒飯は厚さ１・６㎜の中華鍋を使うなど何事もこだわる性格が窺える。
○…８月の就任以降、４００人いる従業員一人ひとりと面談。家族や住まいなどの話を通じて、顔が見える関係を築いている。普段はホテル内をくまなく歩き、叱咤激励することも多いというが、厳しい言葉の裏にはホテルマンとして誇りと仕事の喜びを伝えたいという親心も。全ての根底に、人と人の関係から生まれる真のホスピタリティが息づいている。
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