西消防団(原口幸多夫団長)がこのほど、横浜市の定める団員定数で市内唯一、充足率100%を達成した。その功績が認められ、6日には大場茂美副市長から西消防署に「チーム横浜副市長賞」が授与された。
条例で定める西消防団の定数は230人。消防団員の減少は全国的な問題で、横浜市全体でも定数8305人に対して7166人、86・2%(2012年11月現在)となっている。
西消防団でも2003年の100%を最後に、右肩下がりに団員が減少。11年度に団員の70歳定年制が実施されたこともあり、昨年4月には172人(74・8%)と減少に歯止めがかからない状況だった。
そこで、西消防署では今年度の事業方針の一つに団員充足率90%を目標に掲げ、団員確保に向けて積極的に活動することにした。
同署消防団担当の丸山正美さんは「90%という目標を達成するには毎月4、5人に入団してもらわないといけない状況で、最初は不安も大きかった。それでも『何とかしないといけない』という意識を署員・団員が共有し、みんな積極的に動き始めた」。これまで団員募集といえばポスターを掲示して連絡を待つなど受け身の姿勢が多かった。しかし今回は、地域で行う防災指導で団員が住民に直接指導したり、区内の事業者や連合自治会・町内会の会合に出向いて団の現状説明や協力を依頼するなど、各自がこれまでにない方法で勧誘に努めた。
女性団員が72人と全体の3割を超える高い比率なのも西消防団の特徴。原口団長は「消防団というと腕っぷしの強い男性中心と思われがちですが、救命法などをはじめ、女性も広く活躍できるとして、入団された方も多いです」と話す。
勧誘活動の結果、昨年9月には伊勢山皇大神宮の神職や巫女全員が入団するなど1年間で66人が入団し、充足率100%を達成した。
「チーム横浜副市長賞」受賞について西消防署の松原正之署長は「賞は消防署として頂いたが、これは署員と団員が一致団結した結果。まずは結果を喜び、今後も100%を保てるよう努力したい」と話した。
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